泥棒はT字路をどちらに逃げたか|警察統計に見る人間の特性

 今日はとっさの場合に役立つ知識をご紹介します。

 あなたの家に泥棒が入り、それを見つけたあなたは泥棒を追いかけます。慌てた泥棒は一目散に逃げ出します。

 泥棒は小路を抜け、T字路を曲がり、逃げてしまいました。あなたが泥棒を追いかけ小路に出たときには、既に泥棒はT字路を曲がってしまい、見失ってしまいました。そのT字路をどちらに曲がったかは分かりません。追いかけるにもT字路の右か左か、どちらを探せばよいのか分かりません。

 T字路の所まで来たあなたはどちらに行きますか。泥棒が逃げたのは右ですか、左ですか?

 そんなの分かるわけないよ。見ていないんだから。そう思いますよね。でも、違うのです。これには答えがあるのです。

 泥棒が逃げた方向は、高い確率で 「左」 なのです。

 この知識は、空き巣のみならず、ひったくりや痴漢を追いかけるときにも役立つ知識でしょう。

プロファイリングの神髄

 なぜ、泥棒が逃げたのがT字路の左の道とわかるのか。

 それは、人間の「利き足」から説明できるそうです。

 関西福祉科学大学学長の八田武志さんがテレビで説明していた内容が次のようなものでした。

 1997年、兵庫県警がひったくり犯の行動パターンを分析しました。

 その結果、ある犯人が逃走する時、犯人の8割が左折して逃走していることが分かりました。

 犯人の8割が左に曲がる。このことは統計的に導き出された結論です。

 では、なぜ、左に曲がるのか。

その理由は利き足にあるそうです。 私たちの体はたいていの人が 右が利き足 で、それを支える足が左になり、これが軸足になります。つまり、左軸足です。

 利き足が右足の場合、左足を軸にして右足で蹴り出す動きが体にとって自然な動きになります。つまり、左に回るという動きが多くの人にとって自然で動きやすい動作に感じられるのです。

 こう説明されても直ぐにはピンときませんが、サッカーボールを蹴るときの足の動きを思い描くと容易に理解できるでしょう。どちらが軸足になるか。 下図は、通常とは逆になっています。ボーッと作っていたらこの図になりました(汗)。

 陸上のトラックや野球のベースランニングが左回りに動けるよう設計されているのはそのためです。また非常階段も 下りは左回りになっています。

 左回りの動きは自然で安心感を生む。逆に 右回りの動作は人間にとって不自然な動きに感じます。その動作をするだけで違和感、不安感が生まれると言います。

 ちなみに、人間の持つ右回り、左回りの習性は遊園地のアトラクションなどで効果的に利用されています。例えば、お化け屋敷は、わざと右回りで慣れない動きをさせることで不安感を生み出す効果を出しています。さらに、ジェットコースターなどもわざと右回りにしている。

この知識は意外なところで使える

 泥棒を追いかけるという場面はあまり起こりそうにありませんが、子供を探すということなら度々起きます。

 ちょっと目を離した隙に、よちよち歩きの子供を見失ったという経験をしたことのある親御さんも多いと思います。

 管理人は、息子を何度も見失い、そのたびにヒヤヒヤした記憶があります。外国でのことなので、その不安はとても大きなものでした。

 子供の軸足が右なのか左なのかを思い出せば、どちらに曲がったのかを推測することは可能です。

 知らない外国の街で、一緒に行った友人とはぐれてしまったとき、どこを探すかを考える場合に利用できるかも知れません。

 使わない知識かと思ったら、意外なところで役立つかも知れませんね。

 ちなみに、右手が利き手の人は全人口の約90%、右足が利き足の人は約80%なのだそうです。犯人の8割が左に曲がったという統計データと見事に一致していますね。日本はというと、世界の中で最も(手が)右利きの多い国で、国民の94.5%が右利きです。左利きの人は5.5%しかいません。

 さて、管理人の場合、実は両方利きなので、右左の区別はありません。箸は右手でも左手でも普通に使えます。字を書くのは右手ですが、左手でも書けます。人前ではやりませんが。

 しかし、利き足は? と問われると、やはり右足が利き足のようです。ボールは左足を軸にして右足で蹴ります。でも、管理人にとって、右とか左とか言う概念はとても希薄なので、逃げるときにT字路をどちらに曲がるかは、正直、分かりません。

 

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