本当に役立つ管理人のブックマークフォルダ「特殊検索」の中身

web編

はじめに

 インターネットを使って知りたい情報を探すとき、Googleなどの普通の検索では得られない情報もたくさんあります。つまり、”知りたい情報”とは、Googleの検索結果だけでは得られないということです。

 今日は、管理人のブックマークフォルダ「特殊検索」に入っているものをいくつかご紹介します。これを使って、様々な情報にアクセスしています。

 本サイトに興味のあるサイト運営者の方は、どうやって詳細な情報を収集しているんだろう、ということに関心があるのかも知れません。

 その答えは単純で、膨大な時間をかけて調べる。これが答えです。しかし、闇雲に調べているわけではなく、調べる過程で遭遇する様々な不具合を処理することで、目的の情報に近づきます。

 そのノウハウの一つが今回の情報です。

消えたホームページを表示させる

 管理人がこれを使ったのは自分のサイトの記事を探すときでした。

 この記事はもう削除しよう、などと酔った勢いで削除してしまった記事がありました。通常はバックアップがあるので、それから復元できるのですが、復元したい記事に限ってバックアップされていない。

 記事のタイトルも覚えていないし困っていたら、以前、Pinterestにアップした画像があったので、そのリンクから、消してしまったページのリンクを知ることができました。もちろん、そのリンクを開いても「404エラー」が表示されるだけです。

 消えたページ(今回は「消してしまったページ」)を再度表示させるには、次のようにします。

Internet Archive」を開き、検索窓に調べたいページのurlをコピーペします。

 うまくアーカイブされていると下の画像のように表示され、そのページを閲覧できます。

 この方法の便利な点は、削除されてしまったダウンロードリンクを使えるかも知れないこと。SETUNAなどは、この方法でダウンロードできます。

 ネットで検索していると、このページは存在しません、と表示されることがままあります。そんなときに限って、どうしても閲覧したいときがあります。そのサイトにしかない情報を掲載していたからです。そんなときも、アーカイブを見ることで閲覧できるとホッとします。

画像の詳細情報を知りたい

 管理人がネットを閲覧していて苦労するのは、開いたサイトに掲載されている画像はいつ撮影されたのかが分からない場合です。

 そんな時など、画像の詳細な情報を調べると、役立つ場合があります。

 それができるのが、『Jeffrey’s Image Metadata Viewer』というサイトです。

 開いたページの画像のURLをコピーして貼り付ける方法と、自分のパソコンの画像を指定することもできます。

 「Jeffrey’s Image Metadata Viewer

 画像のURLを検索窓に貼り付けるか、[参照]ボタンをクリックしてデスクトップから画像を指定します。[私はロボットではありません]をクリックし、[View Image Data] をクリックすると画像に入っているすべてのメタデータが表示されます。

 通常のExif情報閲覧では表示されない部分も表示されるので、画像からなんらかの情報を得たいときに、最後の手段として使うこともあります。まあ、ほとんど役に立ったことはありませんが。

開いたページの更新日を確認する

 ページを閲覧していると、その記事がいつの時点で書かれたものなのか確認したいことがあります。しかし、日付などはページのどこにも書かれていない。知りたいのはある時点よりも前に書かれたのか、という点を確認したい場合がほとんど。

 そんな時は、ページの更新日を確認します。今回は[Java Script]を使います。

 使い方は、通常のブックマークと同じように使います。日付を確認したいページを開いた状態で、ブックマークに登録されたものをクリックするだけ。

 ブラウザはFirefoxで説明します。

  1. ブラウザで(何でもよい)開いているページをブックマークし、名前を「見ているページの最終更新日を知る(フレーム版)」と付けて保存。
  2. メニューバーの[履歴] ⇒ [すべての履歴を表示]
  3. リストの中から、先ほど名付けた「見ているページの最終更新日を知る(フレーム版)」を探す。
  4. URLの欄の値を削除し、下のコードをコピーして貼り付ける。
 
javascript:function%20sDqUikyQKC(w,p){var%20i,t='';for(i=0;i<w.frames.length;i++)t+=sDqUikyQKC(w.frames[i],p+'%20%20%20%20');return(p+w.document.lastModified+%20(w.name?('%20('+w.name+')'):'')+'\n'+t);}alert('%E6%9C%80%E7%B5%82%E6%9B%B4%E6%96%B0%E6%97%A5:\n\n'+sDqUikyQKC(window,''))

 貼り付けるのは下の画像のURLの部分です。

 これをやっても日付を表示できないときは、コードを「JavaScript プログラミング」さんのサイトで公開しているものに変更。上と同じように、スクリプトをコピーして、URLの部分に貼り付けます。

 二種類持っていると良いかも。

 どうしても表示できない場合もあります。そういうデータが存在しないからでしょう。そんな時はあきらめます。何事もあきらめが肝腎です。

類似画像検索

 類似画像を検索するには、Google検索で適当な文字を入力して検索。その後、画像タブを開き、検索したい画像をそこにドロップすると検索できました。

 ところが、この機能が最近とても劣化しており、欲しい画像にたどり着けないという問題が発生しています。

 そこで、使うのが『Yandex』の画像検索です。使い方は、左のリンクから『Yandex』を開き、そのYandexの画面に調べたい画像をドロップします。

 Google画像検索では見つけられなかった画像を見つけることができます。

 過去記事『とても気になるこの画像はフェイクなのか?それとも本物か?』で、スカートの汚れのない画像を探すとき、この方法で見つけました。Googleでは見つけることができない!

Googleを英語版で検索する

 Google検索をするとき、自動で日本語のGoogleが起動します。しかし、これでは困る場合があります。たとえば、地図などは、勝手に日本語にされてしまい、英語の表記を確認できないなどの不都合が発生します。他にも、おかしな日本語に翻訳され表示されるので閉口してしまうこともしばしば。

 こんな時は、英語版のGoogle検索のURLをブックマークに登録しておくと便利です。

 たとえば、Google検索で「New York」と検索して、地図タブを開くと下のように日本語で地名が表示されます。しかし、管理人が見たいのは、おかしな日本語で書かれた地名ではなく、英語で書かれた地図。旅行に行こうとするときなど、現地語でなければ何の役にも立たない。ところがそれが表示できない。


 英語版Google検索で、同様に「New York」と検索すると下のように表示されます。

 英語版Google検索のアドレスは下の通りなので、これをブックマークしておくと便利です。

 

Google
Search the world's information, including webpages, images, videos and more. Google has many special features to help yo...

Googleマップに等高線を表示する方法

 Google Mapに等高線を表示させるには、次のようにします。

  1. 検索窓の左の「≡」アイコンをクリック
  2. 開いたウインドウで「地形」をクリック

開こうとしているサイトの安全性確認

 とても怪しいと思えるサイトへのリンクを見つけることがあります。そのリンクをクリックすると、ウイルスに感染したり、下手をするとパソコンを乗っ取られてしまう恐れもあります。

 でも、見てみたい! 怖いもの見たさです。

 そこまで怪しくなくとも、本当にクリックして大丈夫なのかと心配になる場合があります。そんな時に役立つのが『aguse』です。自分の代わりに問題のサイトを調べてくれます。自分に被害が及ぶことはありません。何しろ、問題のリンクは開いていないので。

 問題のあるサイトは、『aguse』で表示できなかったり、[METAタグ情報]がなかったりします。そんなサイトへのリンクは開いてはいけません。

 どうしても閲覧してみたいというのなら、[aguse gatewayでアクセス]ボタンをクリックすると、安全に閲覧できます。

 『aguse』を通してサイトを開くと下のように表示されます。

 ネットサーフィンして危なそうなサイトを見つけるのも楽しみのひとつ。そんなサイトに限って、有益な情報があったりします。その見返りに、たくさんのウイルスをもらうことになりますが(笑)。

全画面マップ

 地図を閲覧したりスクリーンショットを撮ろうとするとき、通常のGoogleマップでは不都合なときがあります。それは、余計な検索窓や表示ボタンが大きく表示されて、画面を圧迫しているから。

 Yahooマップなどでも同様です。

 この余計や検索窓やボタンを表示しないと地図を快適に閲覧できます。そんな時に役立つのが『全画面地図』です。ブックマークしておくと重宝します。

開いたページにある邪魔なポップアップを消す

 最近、ポップアップを導入しているサイトがとても増えました。中には、「閉じる」ボタンがなく、[イエス]をクリックしなければポップアップが閉じないようなホームページや、巨大なポップアップが立ち上がり、閲覧に支障が出るなど、本当に困ったものです。

 アド・ブロックを設定していても、ポップアップは表示されてしまいます。こんな時は、「Kill Sticky」というスクリプトで一括してポップアップを消します。

 設定の仕方は上で紹介したものと同じです。

javascript:(function()%7B(function%20()%20%7Bvar%20i%2C%20elements%20%3D%20document.querySelectorAll('body%20*')%3Bfor%20(i%20%3D%200%3B%20i%20%3C%20elements.length%3B%20i%2B%2B)%20%7Bif%20(getComputedStyle(elements%5Bi%5D).position%20%3D%3D%3D%20'fixed')%20%7Belements%5Bi%5D.parentNode.removeChild(elements%5Bi%5D)%3B%7D%7D%7D)()%7D)()

 上のコードをコピーして下のURLの部分にコードを貼り付けます。

文献検索

 最後に文献検索です。

 日本の歴史研究者は、出典も示さずに自説を主張するという悪習に慣れているため、何の問題意識もないようですが、ちょっと外国の文献を読めば、そんなことをやっているのは日本だけと気づくはず。

 このサイトでは、たまに深掘りする記事を掲載しています。そんな時に使っているのが以下のツールです。

 勘違いしてもらっては困るのですが、ツールはあくまでもツールです。ツールを知ったからといって何でも分かったつもりになるのは子供です。問題は、ツールの使い方といつ使うかということ。

Google Scholar

 Google検索では、ある検索ワードに対してヒットした数が表示されますが、その件数すべてを表示できるわけではありません。実際に表示できるのは最大でも数百件でしょう。

 Google検索では、検索する人のニーズを反映するような優先順位になっているようです。一般的な事柄を調べるのであればそれで良いのですが、より深く、詳細な情報を探すにはこれは不向きです。そんな詳細な情報についてのニーズはほとんどないから、Google検索で表示されない。

 その最たる例が「学術的な文献」です。確かに、簡単な事柄を調べるのに学術論文がトップに表示されても困ります。

 ところで、Googleには「Google Scholar」という学術論文の検索に特化したツールがあります。

 世界中の学術論文を検索できる・・、かも知れない「Google Scholar」ですが、実際には、これを使うのは最後の手段。その理由は、検索結果に表示されるものは当然「論文」なので、読むのが大変だからです。数ページのものから数百ページのものまで様々。

 「Google Scholar」を使って調べるにはかなりのパワーが必要になります。

国立情報学研究所の論文検索システムCiNii

 日本の論文を探すには「CiNii」が一番でしょう。

国立国会図書館サーチ

 「国立国会図書館サーチ」は、国立国会図書館をはじめ、全国の公共図書館、公文書館、美術館や学術研究機関等が提供する資料、デジタルコンテンツを統合的に検索できる機能を持っており、情報・資料の有無や所在を確認するのに便利です。

 国会図書館へは二度ほど行きましたが、事前に欲しい資料をここで検索してから行くと手戻りが少なくなります。

その他の学術論文検索エンジン

 その他の学術論文などの検索エンジンとして、役立つかも知れないものを挙げておきます。

  1. 学術機関リポジトリデータベース(IRDB)
  2. 東京大学OPAC
  3. 連想検索
  4. J-GLOBAL

 外国の大学では、独自のデジタル・アーカイブスを構築しているところもあります。

 むやみに論文検索エンジンに頼るのではなく、必要とする分野の研究をしている研究者・大学を絞り込んで、そこのデジタル・アーカイブスから論文を探す方が、早く必要な情報にたどり着けます。

 検索エンジンの種類をたくさん知っているからといって、早く情報にたどり着けるとは限りません。むしろ、そんなもの、役に立たない情報です。使えないくせに、アドレスを知っただけですべてを知ったつもりになっている子供と同じ。

 結局のところ、これらの検索エンジンを使うのは最後の最後。情報をより深化させたい時だけ使います。理由は分かりますよね。この作業には膨大な時間と労力が必要になるからです。

おわりに

 本サイトの記事を書くにあたって使っているツールの一部をご紹介しました。本当は、こればかりではなく特殊なツールも使っているのですが、それは書けません。

 ツールを紹介すると、何でも分かったつもりになるのが最近の子供たち。他人の知らない情報を知ったことで有頂天になる。

 少し大人になると、「どう考えたのか」という方法論とツールの関係に関心を持ちます。

 そして、もう少し大人になると、その方法論はどのような問題分析により生まれたのか、ということが気になります。

 この意味が分からない人は、それなりのレベルにいるということです。

 さらに鋭い人は、問題分析に到る過程の部分を知りたくなる。その切り口・視角はどうして生まれたのか。そういう人と管理人は一杯飲みたい(笑)。