記事を書いているとき、読みが難しい漢字を書く機会が度々あります。
これって、普通の人には読めないだろうなぁ、と思いながらそのまま書くこともあれば、漢字の後ろに括弧して読み仮名を振ることもあります。
たとえば、漢字(かんじ)など。
ルビを振ると、
このように漢字の上にルビを振るということも選択肢の一つですが、ブラウザによりそれが正しく表示されているのか分からないのが困ります。レイアウトが大きく崩れてしまう恐れもあり、正直、ルビは使いたくない。
年をとってくると、小さな文字は読みたくないし、よく見えない。小さなルビなど読みたいとも思わない。
最も問題となるのは、いずれの方法を採っても、文章がとても読みにくくなってしまうこと。子供用の本で、全ての漢字にふりがなを振ってある本がありますが、かなり読みにくく、さらにふりがなのスペース確保のために行間に余白が増えるため、ますます読みにくくなります。また、難読漢字が連続して文中に現れる場合は、読みにくいなんてレベルではなく、読めない。
たとえば「古事記」の原文に読み仮名を振ろうとすると、・・・。誰もそんなことはしない。そんなものは誰も読まないからです。考えただけでもぞっとします。
また、難読漢字を常識として知っている人にとっては、ふりがながとても目障りに感じます。
たとえば、指宿。もちろん、「いぶすき」と読みますね。これを読めない人にとってふりがなはありがたいのですが、読める人にとっては邪魔者でしかありません。
ところで、神倭伊波礼毘古命。これってなんと読む? 「かんやまといわれびこのみこと」、神武天皇のことですね。古事記などにはたくさんの神様が出てきて、とても覚えきれません。漢字だけ見てもそれをどう読むのか、とても覚える自信もなければ、暗記しようとする気力も湧きません。困ったことに、文章の中でこのような文字列が何度も出てくるから始末に負えない。
初出にふりがなを振り、以降はふりがなは振らない、というのが一般的に書き方だと思いますが、文章の途中で再び登場した難読文字列の読みを知るには「初出」の部分を探す必要があり、これはとても困ります。
カタカナ読みで覚えようとすると漢字が読めないし、漢字で覚えようとすると読み方を覚えるのが難しい。このため、古事記を読もうと思っても挫けてしまいます。
そこで、管理人がお薦めなのは、 マウスオーバーで読みが表示されるという書き方 です。
たとえば、下の文字上にマウスを充てて下さい。読みが表示されると思います。
神倭伊波礼毘古命
この方法なら、読んでいるときに邪魔にならず、読みを知りたいときだけマウスオーバーすればよいのでとても便利です。
これは、下のようなhtmlのコードを書いて表示しています。
<span title="かんやまといわれびこのみこと">神倭伊波礼毘古命</span>
title 属性を使った書き方です。
選択した文字列をspanで囲まれたタグに置き換えることは、エクセルなら簡単にできそうです。一括置き換えすれば、選択した文字列が使われている文中のカ所全てで読みを確認できるようになります。そのうち変換プログラムを必要になればつくってみたいと思います。
読めそうで読めない『古事記序文』も読みやすくなります。
是に天皇詔りたまひしく、「朕聞く、『緒家の賷る帝紀と本辞と、既に正実に違ひ、多く虚偽を加ふ』と。(古事記序文)
どの文字列がマウスオーバーで読みが表示されるのか分からないと困る場合には、ハイライトを入れるとよいかも知れません。
神倭伊波礼毘古命 こと神武天皇は・・・。今日は、記事の難読漢字にふりがなを振るべきかどうかを考えてみました。
今回紹介した方法は、難読漢字だけでなく、読み方が複数ある漢字や人名、中国の漢字(簡体字、繁体字)の意味や読み、外国語の意味など、それを知っている人の邪魔にならない表記方法として役立つかも知れません。
中国の美人モデルとして有名な 帅嘤嘤 さんも、このように表示できます。
ただし、スマホで閲覧の方は表示できないのであしからず。PCで閲覧下さい。
マクロでつくってみた
早速つくってみました。
まだ、自分で使う予定がないので、とりあえず版です。
【マクロの作成】
- エクセルを開く。[開発]タブ ⇒ [Visual Basic]
- メニューバーの[挿入] ⇒ [標準モジュール]
- 開いた画面の右ペインに下のマクロを貼り付ける。
- 画面右上の x をクリックして、Visual Basic画面を閉じる。
' On Mouse Tag セルA2に 読み、 セルB2に 漢字、 セルC2 に タグを出力 Sub オンマウスタグ() Dim buf1 As String Dim buf2 As String buf1 = Range("B2").Formula buf2 = Range("A2").Formula buf1 = Replace(buf1, buf1, "<span title=""" & buf2 & """>" & buf1 & "</span>") Range("C2").Formula = buf1 End Sub
【使い方】
- セルA2に「漢字の読み」、セルB2に「漢字」を入力する。
- メニューバーの[開発]タブ ⇒ [マクロ] ⇒ (マクロ名)[オンマウスタグ]を選び[実行]をクリック。
- セルC2 にタグが生成される。
自分でうまくいかない人のためにおすそ分けします。
ダウンロードパスワード: hokanko