アプリやネット広告に使われている写真の中に、ちょっと目を引くものがあります。
モデルは誰だろう?
通常は、画像検索をすればすぐにモデルの名前が分かるのですが、中には全く分からないものもあります。
その代表的なものがこの女性。モデルがこのようなくすんだ緑色の衣装を着ることはほとんどないので、余計に印象的な写真です。胸も大きいし・・。
今日は、この写真を追ってみます。
この女性について気になっている人もいるらしく、「appsの広告女性モデル誰ですか?」と質問サイトへの投稿も見られます。その回答は、台湾のモデルさんのようです、という中途半端なもの。
管理人も、ちょっと気になって調べてみたのですが、よく分からない。確かに情報がない。
実は、管理人の関心は、このモデルの子ではなく、その画質の良さにあります。この写真の元画像は比較的簡単に見つけ出すことができました。全身写真の顔だけトリミングしたものでした。
ところが、画質が全く違う。見つけた写真の画質が悪いのです。悪いといっても、1255 x 915px の大きさなので、まずまずの画像サイズといえます。けっして低画質ではありません。
ところが、アプリに使われている画像と比べてみるとその差は一目瞭然。アプリに使われている画像がとても高画質なのが分かります。この写真は、全身を撮したものであるため、顔だけトリミングすると画質の善し悪しが明確になります。
トリミングしてもこれだけ高画質ということは、オリジナル画像のサイズは相当でかいと思われます。
最初は、アプリに使われている画像は、1255 x 915px の画像を高解像度処理したのでは、とも考えたのですが、それにしては綺麗すぎる。やはり、もっともっと高画質の画像を使ってトリミングしたものと思われます。
ところが、そのような画像は、Googleの画像検察にはヒットしません。検索された画像の最大サイズは、幅1024pxです。
ふと、元画像は『flickr』にあるのではないかと思い当たりました。実は、『flickr』にはとても高画質な画像がたくさんアップされているのですが、なぜかGoogle画像検索ではほとんどヒットしません。以前、「アオザイ」の写真を調べたときに気づきました。
そこで、『flickr』をターゲットにして検索したところ、オリジナル画像にたどり着きました。オリジナルの画像サイズは、「3655 x 6075px」と驚くほど高画質です。
下の画像は、オリジナルの顔だけトリミングして、さらに、圧縮していますが、かなり高画質なのが分かると思います。
そして、顔のレタッチが施されていることが分かります。
オリジナル画像は、2014年1月1日に撮影されたもので、撮影者は「fla7872002」さんのようです。
この一連の写真は全部で9枚アップされています。いずれの写真も超高画質のものばかり。
このモデルは誰なのか?
管理人は、このモデルが誰なのかについては関心がないのですが、せっかくなので調べてみました。
オリジナル写真が分かれば、モデルにたどり着くことは簡単です。
このモデルさんの本名は分かりませんが、FaceBookでは『劉萱 IRIS』(@shan0522)というハンドルネームで、たくさんの写真をアップしています。お名前は、『劉萱(リュ・イェ)』さんと読むのか?
やはり、台湾の方のようです。
上の写真は、何となく不自然な美人という感じがしたのですが、意外なことに、彼女が掲載している他の写真を見ると、美人に写っている。この方は、もともと美人な方のようです。
なぜ、オリジナルの写真にこだわるのか
管理人がこの写真のオリジナルにこだわった理由は、著作権の問題があるからです。他人の写真を無断で掲載しながら著作権表示している “とぼけたサイト” をよく見かけますが、本当の著作権者は誰なのか、ネットを運営している人は常に気にすることでしょう。
それを知るには、オリジナルを見つけ出す。そして、どのような使用条件に設定されているのか確認する。
基本中の基本。でも、オリジナルを見つけ出すのが難しいときがある。今回の写真が典型的な事例でしょう。
この記事は、「こだわってみる」というカテゴリの投稿ですが、無意味にこだわっているわけではありません。こだわるにはそれなりの理由がある、ということでしょう。
モデルの子の「flickr」上の詳細は、以下のリンクで見ることができます。
『2017-9-16-劉萱IRIS』
このモデルさんは、親しみやすい顔立ちをしているように感じます。関心のある方は、彼女のFacebookもご覧ください。
基本情報によれば、身長 167cm、体重 45Kg、スリーサイズ 31 / 24 / 35、靴のサイズ 24cm。
出身は京都・日本・・・なに! 日本生まれということでしょうか。
現在、Keelung, Taiwan在住。
フォロアーは19,348人。なかなか人気のある子のようです。
どのようなレタッチが施されているのか?
次に、アプリに使われている画像はどのようなレタッチが施されているのか確認してみます。
オリジナルのモデルさんの顔をアップしてみても、それほど魅力的ではないのですが、アプリの方は魅力的に見える。どこをどのようにレタッチしているのかを探ります。
まず、オリジナル画像をアプリ画像より一回り大きくカットし、その上にアプリ画像を重ねて表示します。赤丸は固定点です。この位置は動かないので、レタッチ画像の全体の変形程度を見ることができます。
このアプリの画像は、次のようなレタッチが施されていることが分かります。とても参考になります。
- 顔の長さを短くし、横に広げることで、より若く見えるように加工。
- 目の角度を少し垂れ目に加工
- 小鼻を小さく加工。
- 右目の瞳を「寄り目」に加工
- 目のコントラストを大きく設定
管理人が気づいたのはこのような点です。
次に、このテクニックを使って、実際にオリジナル画像をレタッチしてみます。
この画像が勝手に一人歩きされても困るので、太ももに「改造版」と文字入れしています。