海外旅行でのトラブル(失敗経験)

海外旅行編

 海外旅行にはトラブルが付きもの。知らないのと知っているのでは、生死に関わることも。
 知っておいて損はない、お役立ち情報です。

1.荷物が着かない

 
海外旅行に出かけるとトラブルは付きもの。何らかのトラブルに見舞われます。

 トラブルの多くは、事前に回避できることが多いのですが、回避できないトラブルもたくさんあります。
 多分、他の人よりも海外へ行く機会が多かったため、いろいろなトラブルを経験しました。

 トラブルで多いのが荷物関係です。その中でも困るのが、「荷物が着かない」こと。
 到着した荷物カウンターのターンテーブルを待っている時は、いつも憂鬱になります。

 真っ先に飛行機から出てきて、バッゲージクレームまで行き、ターンテーブルから荷物が出てくるのを今か今かと待っているのに、出てくるのは他の乗客の荷物だけ。

 周りにはたくさんの乗客がいたのに、いつの間にか4、5人しかいなくなって、そのうちターンテーブルも止まってしまう。
 係りの人に聞くと、「荷物はすべて出ました」と言う。

 「何ぃっ! またか!」

 すぐに航空会社のカウンターに行き、「荷物が出てこないんだけど・・」とクレームを付ける。
 ここまでは良くあるパターンですが、実は、ここからが運命の分かれ道になります。

 というところまで書きましたが、今日は続きです。
 運命は5つに分かれます。

運命 その1:まだ、すべて出ていません

 「ワゴンで運搬中の荷物がまだありますので、もう少しお待ち下さい」というパターン。「さっき、係りの人がすべて出ましたと言っていたけど・・」、でもこれは間違いでした、ということ。この時は、大体、荷物が出てくるので一応安心できる。

 どうしてこんなことが起きるのかというと、同時刻に複数の便が到着すると、空港の作業員も混乱するかららしい。

 作業員に悪気はないのだろうけれども、荷物を待っている乗客にとっては冷や汗もの。

運命 その2:別の便できます

 中南米の乗客は、荷物をたくさん持っているのに驚きます。引っ越しではないかと思えるほど沢山の荷物を持っています。家族や親戚へのお土産のようです。

 このため、たまに飛行機に積みきれない時があります。これは、荷物の絶対量が多く、貨物室のスペースの関係で積み残しが出る場合と、沢山の荷物を処理するために、出発時間に間に合わない場合の2つの種類があります。

 荷物を積み残した場合は、次の便で到着します。
 つまり、それまで待たなければなりません。1時間程度で次の便が来る場合にはそのまま待ちますが、翌日とか8時間後とかの場合もあります。

 この時は、一端、空港から自分のホテルにいきます。

 荷物が到着すると、航空会社から連絡があり、ホテルまで運んでくれるのですが、これも国により様々です。
 税関の厳しい国では、これらの遅れて到着した持ち主不在の荷物を開けるので、トランクの鍵を航空会社に渡す必要があります。

運命 その3:世界一周の旅に出ました

 このパターンは、ちょっと複雑です。荷物に付けてあるタグから、荷物がどこにあるかは分かっているのですが、間違って別の行き先の飛行機の中にある、というパターンです。

 間違った飛行機の行き先が、近くなら良いのですが、別の大陸ということもしばしば。この場合は、荷物が戻ってくるのに4、5日はかかります。

 私の知人の場合、数カ国の旅行日程で出かけたのですが、最初の国で荷物が到着しなかったそうです。荷物は見つかったのですが、彼の移動のタイミングに荷物の移動が間に合わず、荷物が後を追いかけるような形になり、結局、自分の荷物に会えたのは日本に到着してからだったそうです。

運命 その4:分かりません

 どこにいったのかまったく分からなくなるパターンです。実は、これが一番多い。
数日、あるいは、数週間後、「見つかりました」と連絡が来て、荷物が届きます。でも、今更届いても役に立たない、ということでしょう。

 この場合、航空会社は何も保障してくれません。荷物を届けてくれるだけです。

ところが、保障してくれるケースが少しだけあります。有効に活用しましょう
 それは、荷物の中に衣類がすべて入っていたため、荷物が到着しないので下着や背広を現地で買ったという場合です。……というか、普通はトランクの中身って衣類がほとんどなので、これでクレームができます。

 私はやったことはないのですが、私の知り合いは、背広と下着の代金を航空会社から出してもらったそうです。「背広と下着」というところがミソのようです。

運命 その5:消失

 全く消えてしまうケースです。でも、実際にはまず起こらないようです。完全に荷物が消えてしまったケースは、私の知っている限り一度も聞いたことがありません。1年くらい後に出てくることもありますが、消えてなくなることはないようです。

 
 荷物の搬送は、タグだけが頼りです。これがちぎれたり、読めなくなったりすると、当然、持ち主の元には戻りません。
 トランクには、名札を付けることが重要です。航空会社も、荷物が見つからないときは、荷物の種類(トランク、箱、バッグなど)、色、大きさ、名札の有無を尋ねます。

 それにしても、ターンテーブルの最初に自分の荷物が出てくると嬉しくなるのは私だけでしょうか。

2.ホテルでの盗難?

 数年前まで、ホテルの部屋の中で盗難にあったことは、一度もありませんでした。
 でも、ホテルをチェックアウトし、荷物だけホテルのフロントに預けたとき、バッグの中に入れてあった現金を抜き取られたことがあります。ロスのホテル・オオタニでした。

 抜き取られた現金はコスタリカのコロンという紙幣で、アメリカ国内では使い道がありません。少額なため、換金もできないでしょう。

 コスタリカに戻ったときの家まで帰れる程度の金額を念のため持ってきたものでした。

 日系のホテルでもこの程度かとあきれました。

 以前は、この盗難事件だけでした。ところが、ここ数年で2度もお金を紛失しました。
 盗難なのかよく分からないのですが、なくなったのです。

 最初は、以前良く行っていたボリビアでのとこ。仕事で相当疲れていて、帰国日もバタバタとチェックアウトしました。
 ふと気づくと、ジャンパーがない!  空港に行ってから気づきましたが後の祭り。

 ジャンパーの中には、腕時計と300ドルくらいの現金が入っていたのですが、結局でてきませんでした。
 忘れ物はホテルの使用人のものになるのかもしれません。現地ルールでは。

 金額も少ないし、腕時計は気に入らないものだったので、実は無くなっても惜しいとは思わないものでした。決して安くはないのですが。

 次の現金紛失は結構ダメージがありました。1500ドルくらい紛失しました。エジプトに行ったときのことです。
 現金は、二つに分け、ジーパンの左右の前ポケットに入れていました。

 ジーパンの前ポケットはきついので、すられる心配がないのです。落としてもすぐに気づきますし、そもそもキツイので落ちません。

と思っていたのですが、エジプトに着いて数日してから、片方のポケットに現金が入っていないのに気づきました。

 どこを探してもない!!  でも、盗まれたとは思えないのです。ホテルから出るときは、現金をいつも身につけていましたし、ホテルに現金を置いて出かけたことはありません。なにしろ現金はジーパンの中なので。出かけるときはいつもジーパンを履いていました。

 だから、これは今でも私の七不思議です。どこに行ったのでしょう。私の1500ドル。この紛失は勉強になりました。
 やはり、2カ所のポケットに入れておくと注意が散漫になります。現金の半分は別の方法で保管しておくべきでした。

 これらの経験で思ったのは、疲れていると注意力が散漫になるということです。以前は、現金の管理はきちんとして、毎日数えていました。

 でも、疲れてくると注意力が低下します。帰国するときは徹夜続きで結構ボロボロの肉体状態なので、注意力も衰えます。
 決して慣れのせいではないと思っていましたが、やはり慣れのせいかも。

3.自動車事故

 5月2日に、ボリビアのウユニ湖観光に向かった日本人グループとイスラエル人グループの乗ったジープが正面衝突して、5人の日本人の方が亡くなるという事故がありました。

 亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。

 私が、ウユニに行ったときも、あわや大惨事という場面を見ました。
 狭い山道のカーブのところで曲がりきれなかったジープが、道路をはみ出し、かろうじて崖に引っかかっているところでした。
 幸い乗っていた人にはケガはなかったようですが、九死に一生を得たと思ったことでしょう。

 そのまま崖から落ちればまず助からない、というほど険しい地形のところでした。
 現地の運転手の中には、「本当に運転手か」と思えるような輩がいます。

 山道の見通しの全く利かないカーブでもスピードを落とさず曲がろうとしたり、対向車が来ないと思って曲がろうとしたりするので、対向車が来るとほとんど正面衝突寸前になります。

 路面に大きな砕石が敷いてあるので、タイヤがその上を滑り止まりません。
 私は何度も怖い思いをしました。

 ペルーのスクコの遺跡を見ていたときのこと、一人の現地人ガイドらしき男が近づいてきました。手にはラジオを持っています。

 彼が言うには、クスコの近くで日本人のグループが事故に遭い、病院に運ばれた、と今ラジオで言っているというのです。
 ラジオを聞いてみると確かにその事故のニュースを流していました。

 私たちのグループは、この後二つに別れたのですが、実は、この別れた方のグループがまさに上で説明したような事故に遭いました。重傷ではなかったのですが、何針も縫うケガをしました。

 事故は彼らの乗ったミニバスと対向車との正面衝突でした。ミニバスに乗っていた2人のシスターが亡くなったそうです。
 インドに行ったとき、不思議な光景を見ました。横転したトレーラーの腹(つまりトレーラーの下部)にバイクが張り付いている光景です。バイクがトレーラーの底の部分のちょうど真ん中あたりに宙ぶらりん状態で張り付いているのです。

 多分、横転したトレーラーにものすごい勢いでバイクが突っ込んだのだと思います。
 車の事故は本当に怖いです。私も外国で、正面衝突の経験があります。
 そのときは軽いむち打ちと全身打撲だけで済みましたが、ぶつかる瞬間のあのシーンは今でも鮮明に私の脳裏に焼き付いています。

 この他にも同じ国で横転事故にも遭いました。

 この時は全治1ヶ月のムチ打ち(実際は半年以上かかった)で、車に乗るのが怖いという恐怖症にかかりました。カーブで曲がるとき、そのまま滑っていくのではないか、という恐怖が湧いてきて、怖くて車に乗れない状態でした。

 安全運転が何よりです。運転手には自分の命を預けるので、いつも口うるさく言うことにしています。

4.パックか自分で組むか

 私は家族で旅行するときには、その時々で、自分で旅行をアレンジしたり、パック旅行を使ったりしています。
 だから、どちらが良いとかいうのではなく、その時の目的で使い分けています。

 パック旅行の良いところは、すべて旅行会社任せなのでラクチンなこと。
 料金も格安で、一流ホテルにも泊まれたりします。個人で予約したら絶対に無理な金額でも、パックだとできるところがうれしい。

 私が家族旅行でパックを使うのは、近場です。グアムとかはすべてパック旅行です。それも繁忙期を避けた格安な時期を狙います。

 以前は、出張が多かったため、帰国したときには自由に休暇をとることができました。このため、ゴールデンウィーク直前の安い時期を狙って出かけていました。

 でも、最近はとても無理です。込む時期には旅行したくないので、おとなしくしています。
 パックの場合は、往復の飛行機とホテルだけが付いたものにします。その他のオプションには興味がないので、現地ではすべてフリー行動のものを選びます。オプションは現地でも予約できるので。

 でも、オプションは日本で予約した方が格安なように思います。

 これを現地でやりたい! ここに絶対行きたい、という場合だけ事前にオプションを選ぶ場合もありますが、そのようなケースは私たちの場合ほとんどありません。

 自分で計画を立てる場合は、往復の飛行機と到着初日のホテルだけ予約します。後は現地に行ってから考えます。
 ブラジルに行ったときは、クリチバとアマゾンに行きたい! ということで、クリチバとマナウスの最初の日のホテルだけ予約しました。

 ホテルはインターネットで予約できます。
 ホテルが気に入ったらそのまま滞在します。

 こんな客がいるからホテルのオーバーブッキングが起きるのでしょう。
 ホテル側としては確実に泊まってくれる客は上客です。もし、予約が入っていても、その客が必ず宿泊するという保障はありません。だから、連泊の客を優遇してくれます(たまに断られることもありますが)。

 最初のホテルが気に入らないときは別のホテルに替わります。
 マナウスに着いてから、アマゾンのコテージに泊まりたいということで、ホテルに置いてあるパンフを見て、ツアーの人を呼びました。

 アマゾン川の流域には沢山のリゾートホテルがあるのですが、目玉が飛び出るくらい高い! 
 そんなところはやめて、船で行って、川辺につくられたコテージに泊まり、帰ってくるという2泊3日のツアーにしました。これがめちゃめちゃ安かった。

 コテージに着いてからは、ジャングル・トレッキングやピラニア釣り、夜にはワニを探しに出かけたりと、盛りだくさんな行事があり、子ども達も満足していました。

 満天下の星を視ながら、カヌーで埋没林の中を進むはスリリングな体験でした。
 トレッキングでは、巨大なタランチュラや樹上のナマケモノを捕まえたり、薬草を教えてもらったり、と熱帯密林を堪能しました。

 食事は、川魚が中心で、どれも美味しいのですが量が少ないため、欧米人はお腹が空いたことと思います。日本人には適量でしたが。

 アマゾンのような時間がゆっくり流れているところに旅行するときには、何の予定も決めずに、現地に行ってから考えるというスタイルが好きです。

 
 ホテルも飛び込みの客には値引きします。特にブラジルの値引き率は大きく、正規の値段が80~100ドルと書いてあっても、30~40ドルで泊まれます。

 予約した場合には正規料金を支払うことになるので、いつも最初のホテルだけ予約して、後で安いホテルに替えたり、値引き交渉をしたりします。

 ホテルの値段なんてあってないようなものだと思っています。空き室がある場合、目の前の客が泊まるか泊まらないかがホテルにとって最も関心があるところでしょう。

 値引きしないときは別のホテルに行きます。5軒くらい廻れば、現地の相場が分かるし、リーズナブルな値段のホテルをみつけることができます。

 このテクニックは現地の人から教わりました。現地の人は日本人のように値切りはしないのですが、高いとすぐに別のホテルを探します。

 そして、探していると本当に安いホテルを見つけることができます。
 観光地のパンフレットに載っているようなホテルは広告料を客が払っているようなものです。パンフレットに載っていなくても良いホテルはたくさんあります。

 ただし、少しばかり根気が必要ですが。これを楽しむくらいの心の余裕が必要だと思います。
 ペルーに行ったときも、パンフレットに載っていないホテルを見つけて泊まりました。外国人が沢山いるホテルはだめです。高い。

 それに比べて、西欧人のバックパッカーがいるホテルは良いところが多いと思います。彼らは良いガイドブックや情報網を持っているのだと思います。

 それに比べて、・・・私はあまり使わないのですが・・・、○○の歩き方などにはあまり質の良い情報はないように思います。読んでいるとなんとなく悲しくなります。

 ネットで探した方が良い情報に巡り会えるのではないでしょうか。
 2009年2月18日の「海外旅行は怖い? 知らないと怖いことになりますよ」の記事も合わせてお読み頂けると完璧です(笑)。

追記:2011.3.4

 この記事は、本館にアップしたものを、倉庫であるこのブログに移したものです。本館は、世界遺産と猫のブログです。管理人が行った世界遺産を中心にご紹介しています。

 現在、管理人は、世界遺産の古都ボリビアのスクレに居住しています。ぜひ、本館もご訪問ください。ページトップの「本館へ行く」というバナーから入れます。