猫愛好家も知らない長毛種のガチガチに固まった毛玉をきれいにとる方法を発見!

生活編

 長毛種の猫を飼っている方に朗報です。長毛種の猫を飼っているとどうしてもできてしまうのがガチガチに固まった毛玉。放っておくとどうしようもなくなり、獣医さんでトリミングしてもらうことになります。トリミングと言っても丸坊主に毛を刈ってしまうため、夏にしかできません。

 しかし、これを自宅できれいに解きほぐす方法を見つけたので公開することにします。

プロローグ

 我が家には猫が三匹いるのですが、最後に来たのは近所で捕獲して連れてきた野良猫です。

 病院の広大な敷地の中で住んでいた地域猫だったのですが、病院が大規模な拡張工事をすることになり、猫のねぐらだったところが撤去されることになりました。

 そこで、猫好きの有志の方々が猫を捕獲して我が家に連れてきたという次第です。

 連れてきた猫は二匹だったのですが、そのうちの一匹が二階のベランダから飛び降りて脱走してしまいました。このため、今いるのは残りの一匹です。

 この猫は長毛種の雑種で、とても毛が長い。ノラだったので、誰もブラッシングなどしなかったので、体中に毛玉がたくさんできて、もう、どうしようもないという状態でした。

 そこで、獣医さんに行ってトリミングをしてもらいました。

 それから1年。やっと我が家にも慣れ、家の人も怖がらなくなりました。撫でられるのが大好きな猫です。でも、身体を触らせるようになったのは2ヶ月くらい前からのこと。

 ふと気づいたら、体中に毛玉ができている。ブラシで何とかなるレベルではなく、本当にガチガチに固まっている。

 そこで、しかたなく、再び獣医さんの所で毛を刈ったのですが、1時間半もの時間をかけて刈られたのはわずかにお腹の辺りだけでした。毛がとても多く、身体も大きいために、この日のトリミングは結局、一部分だけになりました。

 しばらくすると、また毛玉が目立ち始めました。まるで鳥のトサカのように毛が立っています。毛玉はとても固く、ブラシでは歯が立ちません。手で解きほぐそうとしたのですが無駄でした。複雑に絡んで固まった毛は手では解きほぐすことは不可能です。

 あまりにもひどい状態だったので、再び獣医さんのところにトリミングに連れて行こうかと思ったのですが、その前に、ネットで良い対処法がないか調べてみました。

まずはネットで探してみる

 見つけたのが「ファーミネーター」というグッズ。「ターミネーター」に名前は似ていますが別ものです。米国企業の作った中国製品です。

 ネット上では、結構評価が高い。値段も高いけど。
 しかし、結論から書くと、これって、高い割りに使えない!

「ファーミネーター」をAmazonで購入

 ネットで評判が良かったので、この「ファーミネーター」という商品を購入しました。
 専用のブラッシングスプレーも購入することにしました。お値段は、6.300円くらい。

 注文して12時間くらいで商品が到着。あまりの速さに、この国はどうなっているんだと思います。

 早速開封して試して見ました。

 でも、説明書を見ると、毛玉は動物病院などできれいに取ってからお使い下さい・・・という趣旨のことが書かれている。

 「使えないじゃん!」

 実際、固まった毛玉には無力で、まったく使えません。高いお金を払っているのでちょっと腹が立ちます。

 この「ファーミネーター」の構造は、人間用のヘアカッターの猫版という感じです。櫛の奥の部分にカッターの刃が付いていて、そこで毛をすくというものです。ガチガチに固まった毛玉は、櫛が通らないので、カッターまで届かない。これがこの商品が使えない理由です。

 せっかく買ったのに、残念ながらお蔵入りとなりました。

 このグッズを使ってみて気づいたことがあります。
 ガチガチに固まった毛玉に突き刺してその周囲の毛を切れれば、毛玉を取ることができる。

 そして、たどり着いたのが次の方法です。

固まった毛玉を劇的に取り除く方法

 固まった毛玉に突き刺すもの。家の中を探しました。最初は、ドライバーセットの中にあるキリのようなものを探していたのですが、うちの奥さんの裁縫箱の中から、優れたグッズを発見!

 それが服の縫い目の解くときに使う糸切り道具『リッパー』。

 これは、まるで長毛種の猫の毛玉を取るために開発された専用商品ではないかと思えるほど優れものです。

 この『リッパー』は面白いように毛玉が取れます。これまでまったく歯が立たなかった固い毛玉でも簡単にきれいにできます。

 すごいものを見つけてしまった。

 ただし、使用にあたっては注意が必要です。これを間違えると大変。この方法が使えなくなります。

リッパーの使い方

 猫好きの方は上の文章で分かったと思いますが、どんな優れたツールでも猫がいやがったらそれで終わりということです。

 つまり、猫に嫌われないようにリッパーを使う必要があります。それにはコツが必要です。

 リッパーは、固まった毛玉に突き刺して、毛玉を突き抜くように使います。
 ココが重要。持ち上げるのではなく突き抜く。猫の肌に平行に突き抜くというイメージです。

 肌に直角に持ち上げるように使うと毛が引っ張られ、痛いらしい。少し痛いと猫が「ピクッ」と反応します。くれぐれも上に持ち上げるようには使わないこと。

 リッパーの糸切り刃は、突き刺す方向で切れるように付いています。だから突き刺す方向に動かすことが大事だと言うこと。

 さらに、固まった毛玉の端の方から少しずつ処理をしていくと、猫も痛がらないし、キレイに仕上がります。

 面白いように、毛をごっそり切り取ることができます。

 肌のそばに近づいたら、間違っても肌に刺さないように、指を添えて、慎重に作業をします。毛玉の部分を左手で押さえ、リッパーを押したときに毛が引っ張られないようにサポートします。

 欲張って大きな毛玉を一気に取ろうとすると毛が引っ張られ、猫に嫌われてしまいます。猫の気をそらしながら、気長に作業をするのがコツです。

 再度書きますが、猫が一度警戒し出すと、もうこの作業をさせてもらえなくなります。

 くれぐれも、猫の様子を見ながら、慎重に、少しずつ作業をして下さい。

もっと良い商品はないか?

 糸切りリッパーってたくさんの種類が販売されています。
 こんなに多くの種類があるんだぁ、と改めて関心。日本は、こういう所が優れている。

 原理が分かれば、後は使い勝っての良いものや、作業効率の良いものを探し求めることになります。

 探すのはミシンメーカーのプロ仕様のもの。

 すると、こんなものがありました。『リッパー型糸切りバサミ』という名前の商品です。
 これなら効率よく作業ができるかも。使ったことがないので分かりませんが。お値段はヤフーショッピングで1,728円(税込)くらいです。

 メーカー:日邦ミシン株式会社  

エピローグ

 この毛玉取りがとにかく楽しいので、毎日やっていたら、さすがに猫に嫌われてしまいました。とほほ・・。
 でも、大きな毛玉はなくなったので後はブラッシングで何とかなりそうです。

 我が家にいるもう一匹の猫、セサール君。このサイトでたびたび登場する猫です。タイトル画像にも使っています。彼も長毛種なのですが、毛質がとても柔らかくふさふさです。

 以前、トリミングしたときのものが下の写真です。ブラックスモークという色の毛なのですが、トリミングしたら白猫になりました。近所の人から新しい猫を飼ったの?といわれるほどの変わりようです。

 今回の猫『くっちゃん』は、トリミングしても根元は茶色でした。白猫ではない。セサールが特殊なのでしょうか。