ファイラーなどで動画ファイルのサムネイル画像が表示されない、あるいはサムネイル画像が不適切な場合、これを変更する方法

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動画ファイルのサムネイル画像問題

 動画ファイルがたくさんある場合、ファイラーに動画ファイルのサムネイル画像を表示させて管理するのが一般的ではないでしょうか。

 この時困るのが、①特定のファイルだけサムネイルが表示されない、②表示されるサムネイルが動画の内容と無関係で縮小版として役に立たない、という2つの問題に直面します。

 今日は、この問題を解決する方法を紹介します。

動画のサムネイル画像とは

 実は、よく分からないのですが、動画のサムネイル画像は、動画ファイルの生成時に自動的に生成されるようです。自動で生成されるため、動画の内容を代表するようなサムネイル画像になっていないこともしばしば見受けられます。 

 

①「特定のファイルだけサムネイルが表示されない」原因

 他の動画は普通にサムネイルが表示されるのに、特定の動画だけ表示されない場合があります。

 この原因は、大きく分けて二つあります。

 1. 動画ファイルが壊れている場合

 動画ファイルが壊れている場合は、サムネイル画像は表示されません。ところが、動画は普通に再生できる(壊れていない)のに表示されないケースがあります。

 1)動画が壊れているかの確認方法

 動画を再生できなければ、当然壊れています。しかし、再生できるのにサムネイル画像が表示できない場合があります。このファイルは壊れているのでしょうか。

 これだけの情報では何とも言えません。一番簡単な方法は、「LosslessCut」という無料の動画カッターに当該ファイルをドロップすればすぐに分かります。「LosslessCut」は動画の仕様に厳格で、壊れた動画は読み込むことができません。普通に再生できる動画でも「LosslessCut」が読み込めない場合、動画が壊れているということです。

 再生できるので何の問題もないのですが、長すぎるのでカットしたいと思っても「LosslessCut」が受け付けません。

 ここで、動画が壊れていると書いていますが、その原因と壊れ方の程度はそれぞれです。一般的には、動画のヘッダとフッターが正常に書き込まれていない場合に発生する問題です。動画をダウンロードする過程で、読み込み・書き込み時にエラーを引き起こす通信障害が発生したと考えられます。

 この壊れた動画は「untrunc-gui」というフリーソフトで修復可能ですが、成功率は50%程度です。

 壊れているのに再生できる動画がありますが、動画プレーヤーが動画の壊れている箇所(欠落している情報)を無視して再生しているようです。ただ、本当に必要な情報が欠落していると再生はできません。

②「表示されるサムネイルが動画の内容と無関係で縮小版として役に立たない」

動画のサムネイル画像を変更する方法についてググると、有料サービスのページばかりがヒットします。例えば、MicrosoftのSharePointでもできるようですが、SharePointは無料では使えない。

 フリーソフトを探すと「ThumbnailCity Free 1.3.10」というソフトが見つかりました。使ってみたところ、問題なく、サクサクとサムネイルの変更ができたので、このソフトを紹介します。

「ThumbnailCity Free 1.3.10」のインストールと使い方

1. 「ThumbnailCity Free 1.3.10」をVectorからダウンロードする。

2. 「ThumbCityFree_x64_1.3.10.zip」(64ビットPCの場合)というZIPがダウンロードされるので、これを解凍。生成されたフォルダの中に「ThumbnailCity_free_x64.msi」というファイルがあるので、これをダブルクリック。

3. たぶん、「WindowsによってPCが保護されました」というWindowsのセキュリティ警告が出ると思いますが、これは日本語を知らないMicrosoftの警告ウインドウなので無視します。ダウンロードした実行ファイルを実行すると必ず表示されるウインドウで、警告ウインドウの「詳細情報」をクリック、次の画面で「実行」をクリックしてインストールを続け完了します。

4. このソフトは、毎回、実行ファイルを起動するタイプではなく、右クリックメニュー(コンテキストメニュー)に登録・実行するタイプのソフトです。

5. 使い方は、動画ファイルを選択して右クリック。リストの中の「サムネイルを指定」をクリック。

6. 以下のコントロールパネルが開くので、画像のような手順で設定。

 このソフト、使えます。Windows11にも対応しています。

 最後に、最近、無意味に長いYouTube動画や、長文なのに中身が空っぽのネット記事が急増していると思います。それぞれの思惑でそういう手法を採用しているのでしょうが、閲覧者にとって迷惑です。このため、今回の記事は、簡潔に書きました。紹介しているフリーソフトについては、サイト内検索すれば見つかります。なんでも保管庫は2と3があるので、どちらかに書いています。覚えていないけどwww。

 ちょっとだけ追記します。

 ThumbnailCityのVectorコメント欄を見ると、動作が遅い、アンインストールできないなどのトラブルが生じているユーザーがいるようですが、管理人の場合は、普通に使えます。ただ、フリー版は30個に制限されているようで、これを越えると削除されます。この仕様が影響していると思うのですが、修正した動画に紐付けされているため、修正した動画が削除できなくなる場合があります。また、最新版の「ThumbCity_x64_2.1.5」では、サムネイルが表示されなくなる不具合があります。

 削除できなくなる問題に関係しているのが「ThumbCitySB.exe」というプログラムです。このような場合、このプログラムを停止して、更に、起動しているffmpeg.exeを停止してやっと削除できる。ただし、この状態が毎回発生するわけではなく、たまに発生するので少しやっかいです。プログラムの競合が影響しているのかも知れません。競合している可能性があるのはEverthingという検索ソフトです。

 不具合があるようなので、買っても良かったけど、購入は思いとどまりました。