昨日の記事で、香港で開催された競売会社サザビーズのオークションで、日本人画家の奈良美智氏の「ナイフ・ビハインド・バック」が、同氏の作品では世界最高額となる2490万ドルで落札された、というニュースを紹介しました。
今日は、そんなけちくさい話ではありません。オークションでの売値がなんと100億円。そんなオークション出品物を見つけたので紹介します。もし、買いたい人がいたらお早めに。あと二日しかありません。ここで買わないと後で後悔するかも知れませんよ。
そのオークションは、「jauce, Japan Auction & Shopping」というサイトです。同じものがヤフオクにもありました。
オークションにかけられている品物がこちら。
Drawings for the super hard to find the world’s first [national treasure Chusonji Golden Hall actual field book] 1964 (1964) National Treasure Chusonji Golden Hall saved repair committee blueprint drawings dismantling repair / restoration(超入手困難世界初【国宝中尊寺金色堂実測野帳】1964年(昭和39年)国宝中尊寺金色堂保存修理委員会青焼図面解体修理/復元のための図面)
お値段は、9,999,990,000円です。100億円に1万円足りませんね。1万円割引ということでしょうか。すると何割引になるのかな?
しかし、世の中には不思議な商品があるものです。これって売買してもよい品物なのでしょうか。
まあ、売る側も売れるとは思っていないのでしょうが。香港のお金持ちが買ったりして・・。
管理人がこれを見つけた理由を紹介します。
先日、平泉に行ったので、現在、平泉の記事を執筆中です。ネットで金色堂のことを調べていたら、このオークションがヒットしました。金額を見てビックリ。管理人のお小遣いで買えるかも・・・、一度言ってみたかっただけです。
昭和37年から7年間にわたって行なわれた金色堂の解体修理工事。総工費1億6千万円をかけて行われたこの工事では、金色堂の永久保存のため鉄筋コンクリートの上屋を造り、金色堂を建造当時の状態に復元する作業が行われました。
この修復の模様を撮影した記録映画「よみがえる金色堂」は「科学映像館」で視聴できます。お金がなかった日本政府が1億6千万円もの巨費を投じて修復した金色堂。映画を見ていると、現代ならどれだけお金がかかるのか見当もつかないほど緻密な作業が行われたことが分かります。
京都の金閣寺が焼失しなければ中尊寺金色堂の修復はきっとやらなかったでしょうね。
修復は新品を作るよりお金がかかります。だいたい3倍かかるというのが相場でしょう。昭和37年の修復当時は人件費がまだまだ安かった時代です。今なら100億円かけても修復できないのでは? 技術者・職人がそもそもいない。
金色堂の修復に使われた金箔の数は64,000枚。その厚さは現代の三倍近くです。また、使われている金の純度は、97.14%。高純度の金が使われています。金そのものの輝きを求め、惜しまず使っていった金色堂。
今回出品されている商品は、この修復時の野帳のようです。どこかの測量会社の方が持っていたものでしょうか。野帳なので、その計測結果は報告書にまとめられています。特に貴重と言えるものではありません。歴史的価値もないし。