Disk使用率が100%になるトラブル
ウイルス対策ソフトを「ESET Security」に変更して以来快適だったパソコンがまた重くなった。
『Disk使用率が100%になる』といういつものトラブルです。
今回、問題を引き起こしているプロセスは、「CompatTelRunner.exe」。このプログラムがガンガン動き回っているのが原因です。マイクロソフトへの情報提供、悪くいえば、マスクロソフトのスパイのようなプログラムで、パソコンの中身をすべて調べるために動き回っている。そして、この情報をマスクロソフト社に送信する。送信する情報の中身は誰も知らない。
それでも何かの役に立つのならまだしも、いざというとき何の役にも立たないのがWindowsの診断関係プログラム。
診断結果はいつも「修復できませんでした」。詳細情報をクリックしてもヘルプの検索画面が表示されるだけ。自分で調べたら? ということらしい。Windowsの不具合を何度も、まさに数え切れないほど経験しましたが、Windowsの診断プログラムが役に立ったことは、ただの一度もない!
このため、この「CompatTelRunner.exe」を無効にします。削除してもよいのですが、うっかり削除するとどんな不具合が起こるか分からない。少なくともイベントログにエラーとして表示されるのではないでしょうか。[停止]すればよいので、余計なことはやらない方が身のためです。
「CompatTelRunner.exe」を無効にする方法
- [コントロールパネル] ⇒ (表示方法:カテゴリ)[システムとセキュリティ]
- 右画面の[管理ツール]の[タスクのスケジュール]をクリック。
- (左ツリーの)[タスクスケジューラ ライブラリ] ⇒ [Microsoft] ⇒ [Windows] ⇒ [Application Experience]。中央ペインの[Microsoft Compatibility Appraiser]を選択。右ペイン下の[終了]、[無効化]の順に押す。
これでこの怪しいプログラムは勝手に起動しなくなります。
ところで、Windowsの更新プログラムにより、これらの設定が初期状態に戻されてしまうことがあります。
管理人は、[Cortana]を完全削除したのですが、Windowsのメジャーな更新の時に再度インストールされてしまい、今ではこいつも動いています(笑)。(関心のある方は過去記事参照:『Windows 10のCortanaを削除してパフォーマンスをアップする』)
[Cortana]は普段使わないので削除したのですが、一度だけ使いたいと思ったときがあったので、現在、勝手に復活した[Cortana]を飼っている状態です。
このような設定を変更するときは、①いつ、②どのプログラム(ここではタスク)を、③初期状態がどのような設定になっていたものを、④どのように変更したのか、についてメモにして残しておくことが大切です。
このメモがあると、もし、不具合が発生しても、もとの状態に戻すことができます。更新プログラムでデフォルト状態に戻されてしまっても、再度、設定し直すことも容易です。
勝手に動き回るタスクも停止にする
ついでに、DISKに負荷をかけ重くなる原因となる関連タスクも停止しましょう。
やり方は上と同じです。
- [Microsoft] ⇒ [Windows] ⇒ [Customer Experience Improvement Program]
- [Microsoft] ⇒ [Windows] ⇒ [DiskCleanUp]
- [Microsoft] ⇒ [Windows] ⇒ [Windows Error Repoting]
『Disk使用率が100%になる』というトラブルが発生する原因は一つではありません。一つの問題を解決すると、それまで影に隠れて見えなかった問題が表面に出てきます。
パソコンが重いと感じたときは、どのプロセスが原因なのか、こまめに確認しておくと良いでしょう。
確認方法は過去記事『パソコンが重くなる元凶のウイルス対策ソフトを軽いものに変更すると劇的に快適になった!』の「起動しているソフトのプロセスを監視する」に書きましたので、関心のある方はご覧ください。
マイクロソフトへの送信やバックグラウンドアプリの起動停止
Windows10 のマイクロソフトへの送信関連の仕様は、たびたび変更されているようです。
同じWindows10でもバージョンにより表示される項目、内容が異なります。基本的には、勝手にソフトが動き回らないように、プライバシーの設定をしておきます。一部の機能は、これをやっても勝手に起動する場合があるので、上のようにタスクの停止設定が必要です。
[スタート] ⇒ (ギアアイコンの)[設定] ⇒ [プライバシー]
それぞれの項目を見て、不要なものは極力「OFF」にしましょう。
「Microsoft Store」関連プログラムの停止
「Microsoft Store」って使わないし、もし使おうと思っても認証がめんどくさくエラーが出て、結局は使えない。本当に腹立たしい。
このプログラムも動き回るので停止します。「wsappx」というプロセスです。プログラムは「WinStore.App.exe」。
[スタート] ⇒ [Microsoft Store] ⇒ 開いた画面の右上の三つ星アイコン[・・・] ⇒ [設定]
すべて [OFF] に設定。
Windows10 のスパイ機能を停止するフリーソフト
最後に究極のソフトをご紹介します。
『Destroy-Windows-10-Spying』というフリーソフトです。
Windowsの勝手に動き回る機能を根こそぎ停止させるという優れたソフトのようです。Windowsの使わないアプリも一括削除することも可能(削除したものは復活できません)。特徴的な機能としては、Windowsの自動アップデートも停止できるらしい。
「らしい」と書いているのは、確認できないから。手動アップデートをしようとするとエラーが出るので、たぶん、機能していると思います。イベントビューアーで見ても、更新に失敗しています。
管理人も使ってみました。現在の所、特に不具合はないので、使えそうなソフトです。この手のソフトは、当然のことながら自己責任で。元の状態に完全に戻すことはできないようなので、本当に困っている人以外は使わない方が良いでしょう。
ところで、このソフトを開発・配布しているのはアメリカ、サンフランシスコに拠点を置く『GitHub(ギットハブ)』という会社です。今年、マイクロソフトがこの会社を8200億円で買収しました。
つまり、ソフトの配布元は怪しい会社ではないこと、さらに、マイクロソフトに買収されたことで、このソフトの配布が停止される可能性もあること。ダウンロードするならお早めに。
1.ソフトのダウンロード
このソフトは、制作者GitHubのホームページからダウンロードしましょう(リンク切れのためリンクを削除)。
上の画像をクリックするとリンクが開きます。開いた画面の真ん中辺にある『DWS last version』の『DWS.exe』をクリックしてダウンロードします。最新バージョンは、2.2.2.2 です。
ダウンロードされるのは『DWS.exe』だけ。スタンドアローン型なのでインストールは不要です。
2.ソフトの使い方
猫のアイコン、 をクリックしてソフトを起動。日本語表示になっていると思います。
① [設定]タブを開きます。
② にチェックを入れると、これ以下の項目がアクティブになり、Windows10 Metroアプリを削除しない項目を選択できます。削除すると元に戻せないので使っているものがある場合は、その項目のチェックを外します。
③ にチェックを入れると、上部の7項目がアクティブになります。残したい機能のチェックを外します。
次に [ツール] タブを開きます。上で③にチェックを入れないと、この項目の一部が非アクティブになり設定できません。
お好みで設定します。
最後に、[メイン]タブを開き、「Destroy Windows 10 Spying」をクリックします。
処理が終了すると「再起動しますか?」と聞いてくるので、「はい」をクリックして再起動します。
上記設定の中に「Windows Defender を無効にする」という項目があります。これを無効にすることに抵抗を感じるかも知れません。
管理人は、ウイルス対策ソフトは「ESET Security」を使っています。このソフトは「Windows Defender]を完全に支配にしているようなので、少なくとも管理人の環境では「Windows Defender を無効にする」にチェックが入っていても問題ありません。
他の対策ソフトは分かりません。
3.復元ポイントについて
このソフトは、復元ポイントを自動で作ってくれるので、気にする必要はありません。ただ、少し不安があるので、念のために手動で作っておく方がよい気がします。
ただし、このソフトを使うと、復元ポイントを使って前の状態に戻すことは、完全にはできないようです。
復元ポイントの作り方は、NECのホームページの「Windows 10で復元ポイントを手動で作成する方法」が分かりやすいと思います。
復元ポイントから元の設定に戻すには、このソフトの[ツール]タブの[システムの復元]をクリックします。Windowsのシステムの復元ウインドウが開きます。
4.使ってみた感想
特に何か変わったという実感はありませんが、パソコンの起動は少し速くなったと思います。余計なソフトが動いていないと気持ちいい!
削除したプログラムを復活させたい、と思ってもそれは無理です。ただ、年二回のメジャーなアップデートの際に、自動的に再インストールされるかも知れません。不足コンポーネントとして。
マイクロソフト社は、自社の企みを妨害するこのようなソフトを警戒しているようです。新しいソフトが出ると、そのソフトの方法ではWindowsの設定変更できないように仕様を変更してきました。GitHub社のソフトについては、対抗策を講じるのはあきらめ、その会社ごと買収してしまいました。