海外に長期間行くときに持っていった方が良いクスリとは

その他の知識

 長期海外出張や海外赴任など、長期間海外で住むとき、心配になるのはやはり病気です。

 海外で病気になったら、もちろん病院に行きますが、病院に行くほどではないけれど自宅で直したいという状況に置かれることかかなりあります。

 管理人の場合、体調が悪くなるのは、主に「胃」です。胃がむかむかするという症状は頻繁に起きます。外国のその土地の食べ物に慣れていないのが主原因と思います。

 こんな時、胃酸過多を抑える薬を欲しくなります。日本なら太田胃散です。
 もちろん、海外でも胃酸過多を抑える薬は売られています。誰でも頻繁に起きる症状なので、スーパーのレジの脇にガムと一緒に置かれています。

 ところが、これを飲むと胃酸は中和されるけれども胃が荒れる。

 胃酸を中和するために用いられるのが炭酸水素ナトリウムです。太田胃散でも最も多い含有量の成分です。しかし、太田胃散には、漢方も含め他の成分がたくさん含まれています。胃が荒れるようなことがないのはこれらの成分のせいかもしれません。

 海外に長期で行くときは、太田胃散の特大サイズを未開封で持って行くことをお勧めします。開封していると、散薬なので麻薬かと疑われ、とても面倒なことになります。

 日本の市販薬として充実しているのが風邪薬です。これに特化して製造している製薬メーカーもあります。よくご存じの松嶋菜々子がCMで出ている風邪薬メーカーです。

 外国では、日本ほど多くの種類はないように思います。そもそも風邪薬は、「この薬は良く効きます。でも、治りませんけど」と言われるくらいの代物で、治療薬というよりも症状の緩和薬と考えた方が良いでしょう。

 しかし、外国で風邪に罹ると心細くなります。気休め程度ですが、持って行った方が良いでしょう。弱っているときには気休めも大事なので。

 海外ではよく下痢をします。水が違うせいかもしれないし、香辛料のせいかも知りません。
 よく下痢をする管理人の必需品は、正露丸です。

 正露丸の効き目を疑問視する声もありますが、そのような声は無視して、海外に行くときには持って行きましょう。水あたり程度の下痢は治ります。でも、細菌性の下痢には力不足で、はっきり言って効きません。薬が効かないと感じたときには病院に行って検査してもらいましょう。

 下痢の怖いところは、脱水症状により、あっという間に死に至ること。
 このため、管理人は、下痢が治まらないときには、点滴をしてくれるようにお医者さんにお願いします。この要望を拒否されたことはありません。

 お医者さんは、ふくらはぎを指で押して、皮膚の戻り具合で体内の水分状況を確認します。脱水症状があると、押された皮膚は元に戻りません。でも、この状況は危ない。だから、下痢がひどい時には、そういう症状が出る前に点滴をしてくれるよう申し出ます。行きつけの医者が休暇中ということは頻繁にあります。日本のように働き蜂ではないので。次はいつ診察してくれるか分からないので、早め早めに処置してもらいます。

 意外に役立つのが目薬です。これも、日本では選択に迷うくらいたくさんありますが、外国にはそれほどありません。目のアレルギーをお持ちの方は、日本で買っていくことをお勧めします。管理人は目にアレルギーがあるので、日本の眼科にかかった場合でもいつも注意しています。

 日本の眼科の看護婦は、患者の承諾なしに勝手に目薬をさそうとします。アレルギーの有無などお構いなしです。管理人は、この目薬でとてもひどいことになったので、顔を背けて目薬を拒絶します。「大丈夫ですよ」という言葉に欺されて、慈恵医大で治療することになりました。目薬の成分が何なのかを確認するまでは、怖くて点せません。このため、使ったことのある目薬を数種類持っていくことにしています。

 次に傷薬。昔は、ちょっとした傷は唾を付けておけば治る、という時代から、オロナインの時代になりました。やはり、外国で擦り傷、切り傷を負ったときは、ヨーチンなどの殺菌薬の後にオロナインを塗りたくなります。これは色々な用途に使えるので持って行って損はないでしょう。

 怪我をすると傷口を保護するためにカットバンが必要になります。カットバンなんてどの国でも売っているよ、と言う声が聞こえてきそうですが、そう言っている人は使ったことがない人です。外国のカットバンはとても品質が悪く、伸びないし直ぐに剥がれます。また、日本には、傷口にくっつかないアルミコーティングのものがあり、持って行くととても便利です。

 最後に、打撲。
 打撲では、最初、冷やすことが重要です。湿布薬が必要になりますが、日本のような品揃えは外国にはありません。痛みをとるインドメタシン配合の湿布薬などなかなかお目にかかれません。さらに、材質が違います。日本の湿布薬は、身体の部位の動きに合わせて自由に伸びるのが当たり前ですが、こんなのは外国では見たことがない。

 さらに、打撲では、暖めることが必要な時期があります。こんな時、日本では、発熱系の商品がたくさんありますが、外国にはほとんどありません。古傷が痛むとか、腰が痛いのでホッカイロを貼りたいと思っても、そんなものはどこにも売っていません。日本では、量販店などでホッカイロはとても安く買えるので、お土産として持って行っても良いでしょう。