「トリバゴ」のCMに出てくる外人女性は誰?

気になること!

 『トリバゴ』というホテル検索サイトを知ったのは最近のこと。

 実は、和宮が亡くなられた箱根湯本の環翠楼を訪れたとき、その向かいにある旅館から出てきた外国人観光客を見かけたので、彼らがどうやってその宿をとったのか気になったので調べました。すると、『トリバゴ』というドイツのホテル紹介サイトが人気らしいことが分かりました。

 その後、テレビの番組でも『トリバゴ』を紹介していました。さらに、CMも流れています。

 このCM、とても魅力的! 理由は分からないのですが、出演している外国人女性が魅力的なのは間違いありません。この女性が可愛いかどうかはひとまず置いといて、なかなか良いCMだと思います。

 そこで、いろいろ調べてみました。

 すると、ネット上にはたくさんの記事があるのに、相変わらずの情報しかありません。彼女のことは誰も調べていないようです(笑)。

 彼女のCMが注目されるのは、他のサイトでも書かれているように、日本語のうまさでしょう。とてもきれいな日本語の発音だと誰でも感じてしまう。

 この女性が出演しているCMを『トリバゴ』がYouTubeに公式にアップしています。再生回数は、やはりスゴい!

 Source: YouTube “【トリバゴ】テレビCM 「トリバゴでLet’s Check」篇 ” 2016/01/19 に公開 視聴回数 1,734,129 回

Source: YouTube “ホテル料金比較サイト『トリバゴ』テレビCM ” 視聴回数 13,782,082 回

Source: YouTube “【トリバゴ】テレビCM 「19%お得」篇 ” 2016/01/19 に公開 視聴回数 4,647,106 回

Source: YouTube 【トリバゴ】テレビCM 「ハッピーダンス(サラリーマン)」篇、2016/01/19 に公開 視聴回数 11,812,653 回

出演している女性は誰?

 出演しているのは、ナタリー・エモンズというアメリカ人女性です。

 ナタリー・ホープ・エモンズ(Natalie Hope Emmons)は、1986年2月24日、米国カリフォルニア州サンディエゴで生まれました。ロサンゼルスのアズサパシフィック大学(Azusa Pacific University)の演劇芸術学部を卒業してすぐ来日します。学生当時、交換留学生のチラシを見て、2009年頃、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のシンガー、ダンサーとしての道を見つけたようです。通訳でも英語教師でもない来日目的というところが、彼女が特異なところ。

 当時、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンには40人のダンサーがいましたが、彼女はMCを務め、日本語で話した後で歌いました。USJとの契約は3年間、2012年まででした。彼女のきれいな日本語は、ここで培われたもののようです。

 2012年、『のど自慢ザ!ワールド』に出演。2013年、米国に戻り、生まれ故郷サンディエゴの近くのレイクサイドに居住。EP『THERAPY』をリリース。この中の2曲は日本語で歌っています。

 また、この頃、彼女はYouTubeにたくさんの動画をアップしています。USJとの契約を終え、新たな活路を模索していたようです。

 彼女のオフィシャル・ホームページを見ると、キーワードとして「ナタリーエモンズ ナタリー・エモンズ トリバゴ トリバゴの女性 セイコーマート ナタリー 金髪女性 セコマ セコマCM ジブリ 外国人アーティスト のど自慢 歌がうまい外人 白人女性 外人女優 外国人女優 日本語うまい」というワードが埋め込まれていました。

 彼女は年齢を公開していないのですが、英語サイトで系譜を調べれば1886年生まれであることが分かります。ネット上には1988年2月24日生まれ、という記事をいくつか見つけることができますが、間違いです。

以下、ナタリーが歌っているYouTubeの動画を紹介したのですが、”ごっそり”非公開になっています。削除されたのではなく、非公開です。何かあったのでしょうか。

 Source: YouTube “のど自慢ザ!ワールドのナタリーエモンズ:「三日月」Natalie Emmons – Mikazuki のどじまんザ!ワールド”
Source: YouTube “ナタリのジブリ – 借りぐらしのアリエッティ Arrietty’s Theme Song ” 2012/11/08 に公開
Source: YouTube “ナタリのジブリ – 魔女の宅急便「やさしさに包まれたなら」 ” 2012/11/25 に公開
 Source: YouTube “ナタリのジブリ – 風の谷のナウシカ Nausicaä Theme Song ”
Source: YouTube “ナタリのジブリ – 天空の城ラピュタ 君をのせて” 2012/10/28 に公開 視聴回数 779,654 回

 彼女は大阪に3年間住んでいたので関西弁を話すようですが、きれいな標準語も話せます。英語のほかにはフランス語も話せるようです。でも、彼女はメキシコとの国境近くのサンディエゴ出身なので、スペイン語もある程度・・・というか、かなり話せるように思います。

なぜ『トリバゴ』のCMは優れているのか

 ナタリーは、『トリバゴ』のCMだけでなく、他のCMにも起用されています。でも、『トリバゴ』ほどは話題になっていないように思います。

 一体何が違うのでしょうか?

 ナタリーがUSJでショーをしている動画を見ると、堂々として観客の心をわしづかみにするテクニックを持っているように感じます。「目ぢから」があります。それを活かしたのが『トリバゴ』のCM。ナタリーは笑顔でレンズを見続けています。そして、彼女が視線をずらした先にあるボタンや文字に視聴者の視線も誘われてしまいます。

 彼女の魅力を発揮できず殺したのが他社のCMということでしょうか。

『トリバゴ』の『ゴ』の発音

 ところで、ナタリーが『トリバゴ(trivago)』と発音するときの『ゴ』の音にお気づきでしょうか。

 日本語では『ゴ』を発音する方法は2種類ありますね。

 ”縫合”や”初号機”などの『ゴ』の発音と”合格”や”剛力彩芽”の『ゴ』の発音は違いますよね。
 日本人なら普通、『トリバゴ』の『ゴ』の発音は、前者の発音になるのですが、ナタリーは後者の発音をしています。最近のトリゴバのナタリーも出ているCMで日本人男性がナレーションで「トリバゴ」と言うシーンがありますが、彼の発音は前者です。この違い、なぜだか分かりますか?

 管理人が昔、スペイン語のスピーチの練習をしていたとき、ネイティブに指摘されたのが『go』の発音でした。

 trivago の正式名は、『trivago GmbH 』です。この後ろに付いている『GmbH』とは、日本語では株式会社の意味なのだとか。直訳すると有限会社だそうですが、意味は株式会社なのだそうです。

 そういえば、以前、『二枚目のモナリザの謎の解明』という記事を書いたとき、視聴したNHKが買ったドキュメンタリー番組の制作会社がオーストリアの『Terra Mater Factual Studios GmbH』でした。ここでも『GmbH』が使われていますね。

【出典】
1. http://www.natalieemmons.com/profile
2. https://www.kansaiscene.com/2015/10/no-business-like-japanese-show-business/
3. “Birth Record of Natalie Hope Emmons”