以前、黒豆をネットで見つけた方法でゆでたのですが、何時間ゆでても柔らかくならないという失敗経験があったので、新しいレシピで作ってみました。今回は小豆です。
以前のレシピと何が違うかというと、全然違うということに驚きます。
まずはレシピをご覧ください。篤姫の好物だった白いんげんの甘煮(うまに)と同じレシピです。
- 小豆 1袋(250g)
- 砂糖 100g(今回は75g)
- 塩 小さじ 1/2
- 重曹 小さじ 1/2
【作り方】
- 豆を戻す。 豆に重曹を入れ、そこに熱湯450ccを加える。そのまま一晩おいて戻す。
- 一晩おくと、豆は1.5~2倍くらいにふくれている。これを強火にかけ沸騰させ、5分間強火でゆでる。泡がたくさん出てくるので、これをていねいに取り除く。これは重曹と豆のアクなので、ていねいに何度も取り除くことで、豆の雑味が消える。
- ゆでた豆をざるに空け、アクの出た煮汁は捨てる。
- 豆をナベに戻し、豆が浸かる程度の水を加える。あまり水を入れすぎると豆が動くので、豆の上5mm程度の水加減。この状態を保つ。煮汁が少なくなったら、熱湯を入れて元の水位にする。
- これに落とし蓋をして沸騰させ、その後、弱火にしてコトコト煮る。新豆で20分、古い豆で40分程度。今回の小豆では10分程度で柔らかくなる。
煮えたか確認するには、豆を一粒取りだし、親指と小指で挟み、簡単につぶれればOK。固ければ煮る時間を延ばす。 - 豆が煮えたら、砂糖を三回に分けて入れる。これにより、味のしみ込みもよく、柔らかに仕上がる。そこで、まず、三分の一量の砂糖を豆の上から均等に振りかける。このとき、豆には絶対に触らないこと。混ぜないこと。落としぶたをして3分間弱火で煮る。その後、再び、三分の一量の砂糖を加え、3分間煮る。そして、最後の砂糖を加えるときに、塩も一緒に入れる。
- 煮汁が少なくなるまで煮詰めて完成。
今までのレシピと比べてこのレシピは何が違うのかというと、最初に豆に熱湯を加えること。これは、豆は生きているので、水を加えると発芽するために皮が破れやすくなる。このため、熱湯を入れて豆の成長を止める。
さらに、この段階で重曹を入れている。一晩経つと驚くほど豆がふくれている。これにより、煮る時間が短縮できる。
また、絶対にかき混ぜない、ということも初めて知りました。豆は、ゆで始めてからは一切触りません。
最初に煮るときに重曹と豆のアクをていねいに取り除き、さらに、その煮汁も捨てているため、豆の雑味、苦み、えぐみ、重曹の苦みは全く感じない。
このレシピは、2018年2月28日、NHK Eテレ放映の『趣味どきっ!幕末維新メシ 第3回 篤姫~人生を支えた”白いんげんの甘煮”~』で、料理研究家の柳原尚之さんが紹介していたものです。
料理の得意な方は、上のレシピを見ただけで美味しいと言うことが分かると思います。そして、実際に、驚くほど美味しい。そして、煮崩れしていない!
市販の豆の甘煮には、どうしても重曹の苦みが残っています。ところが、今回作った小豆の甘煮は、雑味が全くなく、ふっくら柔らかで、豆の煮崩れもほとんどないため舌触りも良く、本当に美味しい。すごく得した気分です。
今回のレシピで砂糖の量を100gではなく75gにしています。実は、これは深い意味があるわけではなく、たまたま袋に残っていた砂糖の量が75gしかなかったから。このため、差し湯はせずに、少なめの水にしました。
煮ていた時間は合計で30分程度。ガス代の節約にもなります。
今までの作り方っていったい何だったのだろう。無駄に長時間煮ていただけ。
今回のレシピはもともと白いんげんの甘煮用なので、黒豆にも使えます。