はじめに
ちょっと「アカシックレコード」を覗いてきました。そこには次のようなことが書かれていました。
太古の昔、宇宙の彼方を出発した宇宙船団がありました。彼らの旅立ちの理由も目的地も分かっていません。
今から13000年前、太陽系を通過していた彼らの船団は、太陽の爆発によるフレアの直撃を受け、船団のうち5艇が航行不能に陥りました。
そして、4艇が地球の引力に捕まり地上に落下します。残りの1艇が地球の周回軌道上をまわることになりました。
地上に落下した4艇は、ある島に落ち、船体の大部分は地球にめり込みました。
宇宙船が落下したのは、太平洋に浮かぶ島。現在、イースター島と呼ばれています。
高速で落下した宇宙船は、地面に激突。その大半が地面にめり込みますが、地表面に船体の一部が露出していました。
それから数千年後、この島にやってきた人たちが、この宇宙船が地表面に露出した部分を神として崇拝するようになりました。そして、現在「モアイ」と呼ばれる神を模した石像が造られるようになりました。
発掘された宇宙船
イースター島で首まで土に埋もれた不思議なモアイ像があることは以前から知られていました。
2015年1月、カリフォルニア大学サンタバーバラ校(UCSB)の研究チームが、この発掘調査を開始します。
顔だけ露出している石像を掘ってみたら、地面にめり込んだ宇宙から飛来した物体であることが分かりました。
この宇宙船の素材は、周辺の物質と同化する性質があるようで、材質組成はモアイと同じ凝灰岩であることが調査の結果判明しています。
宇宙船の乗組員たちがどうなったのかは不明です。ただ、宇宙船の大きさから考えて、この乗組員たちの身長は数センチから数ミリだったのではないかとされています。
地球の衛星になった宇宙船
次に、地球への落下を免れ、周回軌道上に入った宇宙船はどうなったのでしょうか。
地球の軌道上を周回する奇妙な物体が存在することは、人工衛星が打ち上げられる前から知られていました。しかし、その存在に注目が集まるのは1990年代に入ってからです。
1998年、スペースシャトルからこの物体が初めて撮影されました。そのときの画像をNASAが公開しているので、誰でも見ることができます。
関連する画像は以下の6枚です。NASAの画像保管場所がたまに変更になるのでリンクは貼りません。下の文字列を検索窓にコピーペして検索すると、NASAのサイトで閲覧できます。
NASA STS-88 Mission STS088-724-65.JPG
NASA STS-88 Mission STS088-724-66.JPG
NASA STS-88 Mission STS088-724-67.JPG
NASA STS-88 Mission STS088-724-68.JPG
NASA STS-88 Mission STS088-724-69.JPG
NASA STS-88 Mission STS088-724-70.JPG
この6枚の画像をGIFアニメにしてみました。
これを拡大したのが下の画像です。
地球に落下した宇宙船と比較すると、周回軌道上の宇宙船の方が金属質を保っているように見えます。
この宇宙に浮かぶ物体について、Wikipediaにはどのように書かれているのでしょうか。
Wikipediaの不思議な記述
Wikipediaには、この物体のことを『ブラックナイト衛星』として、項目だてしています。
ブラックナイト衛星
ブラックナイト衛星(英: Black Knight satellite)は極軌道近くで地球を周回しているとされる、存在の疑わしい物体。一説ではおよそ13,000年前から存在し、地球外生命に由来すると考えられている。
ブラックナイト(黒騎士)の名称の起源は明らかではない。本来の「黒騎士」とは、紋章を塗りつぶし出自が明らかではない騎士を指す言葉である。
人類の手によらない人工衛星が地球を周回しているというミステリーの発端は、1954年にセントルイス・ポスト・ディスパッチとサンフランシスコ・エグザミナーの2紙を含む新聞に掲載された、アメリカ空軍が地球を周回する2つの衛星の存在を報告したという記事である(この当時、人類はまだ衛星の打ち上げに成功していない)。これには冥王星の発見で知られる天文学者クライド・トンボーも関わっているとされた。この記事は、UFO研究家ドナルド・キーホーの1953年の書籍『外宇宙からの空飛ぶ円盤(英語版)』の内容にトンボーの研究内容を組み合わせたもので、書籍のプロモーション記事だという見方もある。当時のトンボーは軍の依頼によって、宇宙開発の障害となる自然天体の有無を調査していた
1998年に行われた国際宇宙ステーション計画のSTS-88ミッションにおいて写真撮影された物体が、ブラックナイト衛星であるという説が広く主張されている。しかし、これは船外活動の間に船体から外れてしまった熱ブランケットである可能性が高い。宇宙開発ジャーナリストのジェームズ・オバーグによればブランケットは軌道を離れて落下し約1週間後に燃え尽きたという。
WikipediaWikipediaの記述を読むと、『ブラックナイト衛星』というものは存在せず、1998年にスペースシャトルが撮影した物体は、熱ブランケットだったと種明かしをしています。
管理人はこの説明に納得しました。なあ~んだ、スペースシャトルの部品かよ!
でも、よく考えると少し変です。
スペースシャトルの部品って落としても問題なかったのでしょうか?
飛行機ならエンジンカバーが外れて落下したなどの事故はたまにあるようです。しかし、スペースシャトルの部品が宇宙空間に飛んでいきました、という事故は本当にあるのでしょうか。さらに、これが『熱ブランケット』だったとしたら、それが失われてもスペースシャトルに問題はなかったのでしょうか。コロンビア号の事故が頭をよぎります。
もし、問題がなかったとするならば、必要のない部品だったことになります。
下の動画を見ればよく分かりますが、この物体はかなりの大きさがあります。最低でも数メートル。もしかしたら10メートルを超えるかも知れません。不思議なのはこの動画を誰が撮影したのかということ。宇宙を飛ぶスペースシャトルの後方に迫り、それをベストアングルで撮影するなんて、”Good Job!” です。あまり深く考えるとつまらないので、ここはスルーしましょう。
Source: Youtube “Why Are We In Denial About The Black Knight”
上で示したNASAの写真が撮影されたのは、1998年12月11日です。動画については・・・・不明です(笑)。
ミッション名は『STS-88』。シャトルは最新鋭の『エンデバー号』が使われました。
NASAは全部で5機のスペースシャトル(コロンビア、チャレンジャー、ディスカバリー・アトランティス・エンデバー)と1機の訓練機(エンタープライズ)を保有していましたが、1986年、発射時の爆発事故でチャレンジャー号を失いました。その後、2003年、大気圏再突入の空中分解事故でコロンビア号も失いました。
1998年12月4日 19:17:00 EDT にケネディ宇宙センターから打ち上げられたエンデバー号は、11日と19時間のミッションを終え、1998年12月15日 16:59:47 EDT、無事、地上に帰還します。
このミッションについて、Wikipediaには次のように書かれています。
具体的には、ISS組立順序 フライト2A: ノード1ユニティ。スペースシャトルによる初のISSへのドッキング。
エンデバー号が問題の物体に遭遇したのは、打ち上げから七日目の11日19時間18分47秒のこと。高度320km、軌道傾斜角51.60 度とされています。
Image source: Nasa
こんなのをつくってみました。モアイ型ブラックナイトです。
浮遊衛星ブラック・ナイトはハーレー彗星と関係があるのか
75年周期で地球に接近する短周期彗星『ハーレー彗星』。前回の接近は、は1986年2月でした。
この時、世界の国々は協力してこの彗星の実態を調査するため衛星を飛ばしました。
その中で、ヨーロッパが打ち上げた衛星『ジオット』がハーレー彗星めがけて突っ込みました。衝突の直前まで送信され続けた画像データにより、ハーレー彗星の核の実態が明らかになりました。
それは、全長15km、幅7kmの氷の塊。表面は汚れており、「汚れた雪だるま」と呼ばれているそうです。
『ジオット』が最後に送信してきた画像がこれ。
写真を見てもよく分かりませんが、この画像を基にNHKがCGで作ったのが下の写真です。
浮遊衛星ブラック・ナイトにとても似ている気がします。ブラック・ナイトのイメージは、このハーレー彗星の核の画像をヒントに作られたものなのかも知れませんね。
おわりに
久しぶりに『とんでも記事』を書いてみました。某出版社の記事と遜色ないのでは(笑)。
ブラックナイトの画像を初めて見たときは驚きました。フォルムがとても美しい!
単なるフェイク画像かと思ったら、NASAが公開している画像でした。なんだこれー!
そこで調べてみたのですが、インチキ情報が多すぎて、とても核心にたどり着けそうにない。そこで、冒頭の書き出しにある「アカシックレコード」という禁断の手法に手を染めてしまいました。
邪馬台国の謎や大ピラミッドの謎など追っていると息抜きをしたくなる。ブラックナイトは息抜きにぴったりのテーマでした。ずっと「下書き」フォルダにあったこの記事を仕上げてみました。
画像を見るとモアイに似ている気がします。そこで、勝手に宇宙船説をでっち上げました。もしかしたら似たようなこと書いているサイトがあるかも知れませんが、この記事は管理人の頭の中の妄想だけで書いたもので、上記引用以外の出典はありません。
まあ、楽しんで頂ければ幸いです。