写真に映り込んだ通行人などを写真から消したいときがあります。
写真の一部分だけなら、様々なソフトで消すことが可能です。
しかし、広い部分になると難しい。
今日は、写真の中で大きな面積を占める人物を消す方法を紹介します。
写真から広範囲の物体を消すソフト
これができるソフトはいくつかありますが、今回は、『Inpaint』というソフトを使います。
このソフトは有料で、価格は $19.99 です。ただし、無料でソフトをダウンロード、インストールできます。無料版の使用制限は、出来上がった写真を保存できないこと。これは、画面をハードコピーすれば良いので、実質的にフリーソフトとして使えます。
まずは、結果をご覧下さい。
上の画像のように、写真の中央に人物がいて、しかも、その周囲は別の材質のもので囲まれているケースでは、この人物を消すという作業は簡単にはいきません。それが簡単にできるところがこのソフトの優れている点です。床板がきれいに補正されています。ここまできれいにできると後の作業が楽です。通常のレタッチソフトを使って仕上げるととてもきれいに出来上がります。
このソフトはとても使いやすく、説明する必要がないくらいですが、きれいに仕上げるには、「ガイドライン」機能を使う必要があります。この機能は類似のソフトで見たことがなかったので、驚きました。
[Inpaint]の使い方
[Inpaint]の使い方を説明します。画像を見ていくだけで使えるようになると思います。時間のある方は、文章もお読み下さい。
手順1
1.[Inpaint]を起動し、写真を読み込む。
2. ① [マーカー]ボタン ⇒ ② [マスク]ボタンを押し、③マーカーの大きさを調整して、『消したい人物』を赤く塗っていく。この時、塗り残ししないように注意が必要。
手順2
1.塗り残しがないか確認する。
2.[赤]でマスクした部分が[緑]の範囲で置き換えられるというイメージです。
手順3
1.[緑]色の範囲を調整する。余分な部分が[緑]の範囲に入らないよう、不要な部分は削除する。
2. ① [消しゴム]、② [塗りつぶし模様領域]ボタンを押し、[緑]の範囲を調整する。
【テクニック】
[緑]の範囲は、削除するだけでなく追加もできます。つまり、緑色に塗った任意の範囲と[赤]のマスク範囲を置き換えることが可能ということです。これがこのソフトの優れている点です。
手順4
1.板目方向を設定する。
これには[ガイドライン]機能を使います。この機能は他で見たことがありません。驚きの機能です。ガイドラインを設定することで、置き換えの方向を調整してくれます。
2.① [ガイドライン]ボタンをクリック。② [クリック&ドロー]でガイドラインを板目に沿って数本設定します。
手順5
1.メニューバーの[横▲ボタン]をクリック。人物が消えます。
2.画面を拡大して修正状態を確認する。修正しきれていない部分を同様の手順で修正していきます。
この会社は、この[Inpaint]の他にも[BatchInpaint]というとてもユニークなソフトを提供しています。インターフェースは同じなのに機能が異なる。ソフト毎に別売りになっている。「Photo Editing tools Bundle 」というソフトが $99.94 で販売されています。[Inpaint]、[PhotoScissors]、[MultiView Inpaint]、[BatchInpaint]、[iResizer]、[PhotoStitcher] という6つのソフトを統合したバージョンのようです。