シークレットサービスと聞くと、やはり、米国大統領の警備担当官を思い描きます。
その警護は完璧。テレビや映画で何度も映し出されている光景です。
でも、管理人は、これは、完全な幻想だと思います。
管理人が某国に赴任していた時、管理人のわずか1メートル手前を大統領夫人が通っていきました。
大統領が宿泊するホテルのロビーでのことです。そこにいた人たちは、何のチェックも受けていません。つまり、どんな武器でも爆発物でも持っていることが可能でした。
しかし、このようなことは当たり前。要人が通るコースの人たちの荷物をいちいち確認していたのでは、SPの仕事がオーバーワークになるか、要人の行動範囲が制限されるかのどちらかです。
「これって、簡単に暗殺されてしまうじゃん!」、というのが管理人の感想でした。
「ファーストレディ誘拐事件」の方が「大統領暗殺」より信憑性があるように感じました。もう、20年も前のことです。
テレビで、大統領などの要人が通るからと持ち物検査をしている場面が映し出されます。
しかし、それは、予定されている公式行事の場合です。
映画を見ると、大統領を襲撃するには、とてつもない工作が必要なように描かれています。しかし、リンカーンやケネディの暗殺事件、レーガンの暗殺未遂事件を見れば分かるように、周囲の人は誰でも暗殺は可能なのです。
さはさりながら、こんな事件を一般の人が引き起こすことはあり得ません。「今日は、むしゃくしゃするから、大統領を暗殺する」という人は、映画の世界にしかいません。つまり、危険人物は、かなり絞り込まれることになります。
「オリエント急行殺人事件」のような設定ではどうでしょうか。大統領を出迎える数百人の人たちが全て殺意を持っている、という場合です。この場合、シークレットサービスは何の役にも立たないでしょう。そして、暗殺は、間違いなく成功するでしょう。
しかし、現実には、この方法は難しい。そのような多数の人の中には、当局からマークされている人が複数いるからです。当然、計画は、頓挫します。
以前はなかったイスラム原理主義者の自爆テロがかなり増加しているように思います。
まるで、日本の特攻のようですが、本質的に違うと思います。日本の特攻では女性はいません。イスラム原理主義者の自爆テロでは女性が目立ちます。守るべきものが何なのか、イスラムの世界と日本とでは違うようです。