絶世の美女と讃えられたオーストリア皇后エリザベート。
彼女は 1898年9月10日、旅行中のジュネーヴ・レマン湖のほとりで、イタリア人の無政府主義者ルイジ・ルケーニ(Luigi Lucheni: 1873年4月22日- 1910年10月19日)に鋭く研ぎ澄まされた短剣のようなヤスリで心臓を刺されて殺害され、60年の波乱に満ちた生涯を閉じました。
エリザベートは警察の警護もボディーガードも付けず旅行していました。それが彼女のスタイルでした。
エリザベートに同行していたのは唯一の女官アーマ・スズタレー・デ・スズターラ・エット・ナジミアリー(Irma Sztáray de Sztára et Nagymihály: 1863年7月10日- 1940年9月3日、77歳)だけでした。この時アーマは35歳でした。
下の写真はエリザベートが殺害される前日に撮影されたとされています。
刺し傷は左肺に達し、3時間後にエリザベートは亡くなります。コルセットで締め付けられていたため傷口からの出血はほとんどなく、本人も何が起きたのか分からなかったようです。
ふと、【SHERLOCK(シャーロック)シーズン3第2話三の兆候】の一場面「血まみれの衛兵」を思い出しました。
バッキンガム宮殿の衛兵が鋭い刃物で刺されても気づかず、トイレで制服のベルトを緩めた瞬間、傷口から大量の出血が起き死に至る。ベルトできつく締め付けているため、刺されても出血も痛みもないらしい。
この写真が撮影された翌日にエリザベートは一生を終える。とても悲しい一枚の写真です。
ということで、動かしてみました。