画像ファイルをwebp形式で保存する方法|IrfanViewなら簡単にできる

web編

最近話題のWebp形式って何?

 WebPウェッピー)は、米Googleが開発したオープンな静止画像フォーマット。ファイルの拡張子は「.webp」です。最近、ネッ上にアップされている画像は webp形式がとても多くなりました。

 なぜ、近年、webp形式の画像が急速に増加したのでしょうか。それは、webp対応のブラウザ数が増えたことによるようです。

 では、なぜ、ネットでwebp形式が多く使われるようになったのでしょうか。

 それは、従来使われていた画像形式 jpg, png, gif のいいとこ取りができ、さらに高圧縮でファイルサイズを小さくできることが要因のようです。

「いいとこ取り」とは、具体的にどういうことでしょうか。

 GIF形式は、8ビット(256色)までの色を扱うことができ、透明色の指定ができるのが特徴です。このため、べた塗りのイラストなどにこの形式が用いられています。さらに、GIF形式では、アニメーションを作ることができます。

 JPG形式は、24ビット(1670万色)まで扱うことでき、多くの色数が必要な写真の形式として使われています。

 PNG形式は、フルカラーにも8ビットカラーにもすることができ、GIF形式より(8ビットカラーでは)ファイルサイズを2、3割小さくできるとされています。PNG形式では、GIFと同様に、PNGアニメーションを作ることができますが、対応ブラウザが少なく、一般にはあまり普及していません。PNGアニメーションは、PNG形式の特長を生かし、色数の多いアニメーションを作れるのですが、その分、ファイルサイズが巨大になるため、ほとんど普及していないようです。

 本サイトでも、PNGアニメーションの記事をいくつか書いているので、サイドバーの検索から探してみてください。

 圧縮形式で見ると、JPGは非可逆圧縮、GIFとPNGは可逆圧縮です。非可逆圧縮では、圧縮過程でデータが捨てられてしまうため、JPG保存を繰り返すと画質がどんどん劣化して元に戻せません。可逆圧縮ではデータを保持しているので、元に戻すことが可能です。

 文字列、イラストなどはGIF形式、写真はJPG形式、文字と写真混在画像はPNG形式で保存するのが一般的かと思います。GIFやPNGは、文字列をくっきり表示できるのが大きな特徴です。

 さて、今日のお題、「Webp形式」ではどうなのでしょうか。

 Webp形式は、非可逆圧縮、扱える色数はJPGと同じ1670万色、透過処理もでき、アニメーションにも対応しています。まさに夢のような画像形式です。更に特筆すべきは、ファイルサイズを小さくできることです。

 どれだけファイルサイズが小さくなるか検証してみましょう。

  • 元画像 jpg サイズ 7.61MB
  • webp形式に変換   1.31MB
  • webp をjpgに再変換  1.05MB

 この三つの画像を比べてみても、画質の面では違いを見分けることができません。Webpからjpgに再変換しても、劣化しているようには見えません。

 もう一つ、GIFアニメーションでもやってみましょう。

  • 元画像 gifアニメーション サイズ  3.13Mb
  • webp形式アニメーションに変換   1.31MB
  • webp をgifアニメーションに再変換  13.67MB

Webp形式が画像サイズを圧倒的に小さくできることが分かります。

Webp形式にする方法

 Webp形式が優れていることは分かりましたが、どうすればWebp形式の画像を作れるのでしょうか。

 実は、人気のフリーソフトIrfanViewで簡単に変換できます。

 ちなみに、管理人が使っているIrfanViewのバージョンは、Version 4.57 – 32bit です。現在の最新バージョンは、4.62 ですが、管理人は、あえて4.57を使っています。理由は、RIOTのプラグインを使いたいからです。

 IrfanViewを使ってWebp形式で保存するには、IrfanViewで画像を開き、キーボードの「S」を押すだけ。とても簡単です。

 「S」をクリックすると下の画像の画面が開きます。[ファイルの種類]で[WEBP-Weppy File Format]を選択し、[保存]をクリックします。

この画像はwebp形式です。

 

 画面右側の [Webp save options] は無視してかまいません。この値を様々変化させて試してみた結果、この設定は無視してOKです。優位な相違は確認できません。

 この方法で、jpg、gif、png、bmpといった形式のファイルをWebp形式に変換可能です。

もし、[S]キーを押しても上の画面にならない、あるいは[WEBP-Weppy File Format]という項目がない場合は、WebPプラグインが入っていないということ。IrfanViewの[IrfanView Plugins]ページからタウンロードする必要があります。

GifアニメーションをWebpに変換する方法

 IrfanViewでは、GifアニメーションをWebp形式アニメーションに変換できません。

 変換するには、webサービスを使った方がよいでしょう。

 たとえば、「ezgif.com」の[GIF to WebP converter]を使えば、簡単に変換できます。

追加の余計な知識

 非可逆圧縮、可逆圧縮って、現実問題として、それほど気にしなくてよいと思います。

 そもそも論を書くと、jpgが非可逆圧縮だというのは間違いです。正確には、Lossless JPEG/JPEG-LS で、jpgでも可逆圧縮にできます。

 多くのサイトで、pngはアニメーションにできないと書かれていますが、それは嘘です。pngアニメーションもあります。

 結局の所、そんな知識は、一般の人には不要ということです。上で挙げたことを多くの人が知らないようですが、知っていたからといって使えないのでは、そんな情報は何の役にも立ちません。

 ついでに書くと、jpg画像をwebp形式にするとサイズが小さくなることからSEO対策上有利とか、ページの読み込み速度が上がるので有利とかの記述や、専用のプラグインを使った対策を紹介する記事も見かけます。しかし、改善効果などほぼないに等しい。ネット環境が高速化しているからです。そんなことに時間を割くくらいなら、記事のレベルを上げることに時間を使った方がよいと思います。

 管理人は、webp形式になぜか違和感を感じています。だから、使うのは、サイズが大きく画質の劣化が激しいアニメーションgif くらいだと思います。長年の課題を解消できるWebpに変換できるだけで、管理人としては満足です。

 ついでに書くと、ネットからDLしたwebp形式の画像を、管理人はSeeZで簡単にjpg形式に変換しています。ファイラーのSeeZで、ツール ⇒ 画像jpg変換 ⇒ OK。 操作はこれだけです。残念なことに、SeeZは古いファイラーなので、入手する方法はありません。