厩焚けたり:この論語の逸話は現代のタブーらしい

ミステリー

 ネットで見つけた論語の逸話『厩焚けたり』。

 『論語』郷党にある『廄焚。子退朝,曰:「傷人乎?」不問馬。』からの逸話のようです。

 厩(うまや)焚(や)けたり。子(し)朝(ちょう)より退(しりぞ)く。曰く、「人を傷(そこな)へるか」。馬を問はず。

 この要旨は、「孔子は馬より人の命を重んじた」ということらしい。

 その意味は、

(孔子の家の)馬小屋が火事で焼けた。
朝廷から退出して(家に帰った)孔子が言った、
「人にけがはなかったか」と。(それきりで、
馬がどうなったかについては問わなかった。)『論語』・旺文社

 さすがは孔子様。人格者ですね。馬よりも人命を最優先に考える。国・時代が違っても変わらぬ真理。

 ところで、「厩(うまや)」という漢字と「厠(かわや)」という漢字はとても似ている。

 『厩焚けたり』を『厠焚けたり』と読んでしまいそう。

 『厠焚けたり』で思い出したのが、昨年暮れに日経本社のトイレで発生した不可解な焼身自殺事件。

 その後の捜査の展開がどうなっているのか気になったので調べてみたら、・・・、ニュースが削除されていました。

 @niftyは、現在、株式会社ノジマの完全子会社ですが、何となく、ノジマという会社を応援したくなった。ニュースって提携社の都合により削除されてしまうという証拠を初めて確認できました。

 都合の悪いニュースはネット上から削除する。やってはならない禁じ手に手を染めた”提携社”があるようです。

 このようなことを平気でする人たちは、たかをくくっているのでしょう。外国からの圧力がないと自戒しないようです。

 お金を持っている、権力のある会社なら、自分に都合の悪い情報は、自由に削除できる。まるで戦時中のようです。

 報道の自由とは、報道しない自由に加え、報道された情報を自由に削除することができる。これが、日本が世界に誇れる報道の自由のようです。その証拠に、他のマスコミもこれに賛同しているらしく、沈黙を守っています。 

田原総一朗は麻原彰晃に迫った?の嘘

 麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚の死刑が執行されました。

 一連のオウム真理教にまつわる事件については、テレビで何度も放映されているので、テレビを見て分かったつもりになっている若い人たちが多いのではないかと危惧しています。

 たとえば、BuzzFeed Newsの『「この場で空中浮遊してみせろ!」 田原総一朗は麻原彰晃に迫った』 という記事。この記事を書いた人(神庭亮介氏)は、 田原総一朗の番組に麻原彰晃が出演したとき、8才の子ども。当時の雰囲気を何も知らずに書いている記事、と管理人は感じました。

 番組では、上祐史浩の弁舌が冴え渡り、 田原総一朗はまともなコメントを発することもできない悲惨な状況でした。あの田原がたじたじになるほど上祐の主張は論理だっていて、番組出席者が誰も反論できない状況だったのです。田原総一朗にとっては、まさに「黒歴史」。これにより、オウム真理教が一定のステータスを確保することになるので、テレビ局の責任は大きいと思います。オウム真理教が一連の事件を引き起こすのはこの番組の後になります。

 それほど上祐史浩氏の弁舌はずば抜けたものでした。オウムに関わらなければ、優れた業績を残せた人だと思います。

 それを知っているからこそ、管理人は、上祐氏の発言は信頼できない。彼はとても頭の良い人で、田原総一朗も全く歯が立たなかったのです。出演したテレビ番組で、常に主役でした。

 オウム事件から20数年の時が流れ、報道に携わる人たちの世代交代が進み、当時の状況が完全に忘れ去られています。

 国会で、フリップボードを用いて説明する議員をよく見かけますが、あれは上祐史浩がテレビでやっていた手法をまねたものです。つまり、オウム真理教広報手法を国会議員が使っているということです。

  神庭亮介氏の記事を読んで管理人が感じたことは、当時の状況が感じられない上滑りの内容だと言うことでした。記事の内容からは、田原総一朗の「黒歴史」も上祐史浩氏の怖さも伝わりません。書いてある中身は、何の意味も感じないようなもの。

 こうやって、事件は矮小化されていくのか。

 事件を知らない人間が、調べもせずに、10分で書くとこんな記事になるというお手本。編集長ならぜったいに許可しない内容なのに、フリーになるとチェックする人がいないので、そのまま公開されてしまう。

出典:「格言・故事成語」講座(2)