この番組はすごい!:『世界が選んだ日本人マスター・オブ・ワイン 大橋健一』

生活編

この番組づくりがすごい!

 6月12日(日)16:00~17:25、BS日テレで放送された『世界が選んだ日本人マスター・オブ・ワイン 大橋健一』という番組を見ました。

 といっても、録画したビデオを消す作業をしていて、たまたま見たのですが。

 見終わった感想は、・・・清々しい気持ちになりました。この番組はとても優れていると思います。久しぶりにテレビを見て感動しました。

 内容はネットで探して下さい。といっても、ネット上にはほとんど報道されていないようです。誰も観ていない? 芸能人の番組ならたくさんの記事がネット上にあふれるのに。

 たぶん、一般の関心が低いのは、『マスターズ・オブ・ワイン』のことをほとんどの日本人が知らないからでしょう。このタイトルを持っている人の数は宇宙飛行士の数よりも少ないというほど貴重なものであることを我々は知りません。


  Image by Nekoshi

 この資格を取得するのがどれだけ大変なことかも、我々は知りません。世界中のソムリエ達のあこがれの的であることも知りません。

 大橋健一氏のことはWikipediaに項目がありません。

 ネット上でもほとんど知られていないことが分かります。

 『マスターズ・オブ・ワイン』について、説明できる人はほとんどいないようです。しかし、世界で340人しかいない彼らがワインの世界を動かしているのです。

 この放送は、日本のワイン業界に大変なインパクトを与えたと思います。

 世界が認める日本、いやアジアでただ一人のマスター・オブ・ワイン、大橋健一が奨めたのが「甲州ワイン」。世界に通用するワインとして紹介していました。

 そして、日本には良いワインも悪いワインもあり、悪いワインが外国に出て行くことは好ましくない。その悪いワインとは、・・・・。
 当然、番組の中では言いません。
 だから、ワイン業界は大変な騒ぎになっているのではないでしょうか。

 味を良くする努力ではなく、単なるマーケティングの技術だけでブランド化を図ってきたワイン会社は戦々恐々でしょう。
 日本中のソムリエが良いワインだと奨めても、マスターズ・オブ・ワインが「これはダメなワインだ」と言えばそれで終わり。ソムリエ達はもう一度勉強してきたら、ということになる。

 管理人がこの番組で感動したのは、マスター・オブ・ワインの制度です。

 まずい料理でも美味しいといって視聴者を平気で欺すグルメ番組に嫌気がさしていたので、このような資格があることに驚きました。

 テレビを観ていると、ソムリエがワインの味を様々な表現で言葉にします。聞いていてもよく分からないけど。しかし、大橋健一氏の話し方は、あらゆる事に対して真摯に向き合い、感じたことを言葉にできる。それも、誰もが理解できる優しい言葉に・・・。

 番組を観ていくにつれ、大橋健一が現在のマスコミの枠の外側にいる存在であることに気づきました。それは、「マスターズ・オブ・ワインの制度」が関係していると思います。

 「世界が認める本物」を我々は求めている。それは、マスコミが認める人と同義ではありません。

 日本でも「マスターズ・オブ・ワイン制度」に匹敵するようなものを創り出せたらと思いました。

 「本物」とは、その道に長けた人ということではありません。その業界を、真に消費者の利益にかなうように導いていく人のことです。

 時間ができたら、もっと詳しく書きたいと思いますが、今日はここまで。番組を観ていない人には理解できない内容になっていると思いますが、分かる人には分かるように書いたつもりです。

 記事タイトルで「この番組はすごい!」としています。これは、番組の作り込みがすごい訳ではありません。大橋健一の「言葉」を的確に伝えているからすごいと思いました。また、この番組は1時間半の長い番組です。60分番組にしたら、大橋健一氏の魅力を伝えきることはできなかったと思いました。

 管理人はワインは日本では飲まないし、それほど好きな訳でもありません。外国に住んでいて飲むアルコールがワインしかなかったので、飲んでいた程度です。

 そんな管理人が書く記事です。ワイン好きの人は、必要以上に人物を持ち上げた太鼓持ちのような記事を書いてしまうと思いますが、管理人はそんなことはしません。

 しかし、大橋氏には惹かれます。その理由は、たぶん、大橋氏がそんなことは不可能だと言われていたことを成し遂げた人物であることと、その達成が単なる通過点に過ぎず、これからの活躍が期待できる、という事なのではと思いました。

 目標を定め、死にものぐるいでがむしゃらにがんばり、その結果、目標を達成できたとしてもそれで燃え尽きてしまっては他の人への影響力は小さいように思います。それはあくまでも自己満足の世界のように思いますし、他の人にもそのように映る。だから、他者へのインパクトも小さい。

 ところが、大橋氏のケースでは、取得した資格を活かしてのこれからの活躍が期待されています。

 続きは、この記事に追記します。この記述が消えた時点が最終版です。