Wakanaの高音とKeikoの低音。二人の声を競い合わせることで厚みのある音楽になっている・・・らしい。
でも、これだけだと、聴いている人は飽きる。バリュエーションが少ないからだ。
これにHikaruが加わった。Wakanaがメインボーカルだったが、Hikaruが加わったことでメインが三人のメンバーで入れ替わることができるようになり、バリュエーションが広がった。Hikaruの存在は大きい。キャラとしても少し異質で、Kalafinaの魅力をアップしている。「Neverending」を聴いていると、歌がうまいのがよく分かる。曲によって歌い方を変え、同じ人が歌っているとは思えないほど幅広いパートをこなせる。WakanaとKeikoが注目を浴びるけど、数曲聞いていると、Hikaruってすごいんだぁ、と思う。
Wakanaの歌唱力は誰もが認めるところ。しかし、オペラを聴きたいわけではない聴取者にとって、KeikoとWakanaのハーモニーは聴いていて心地よい。WakanaとKeikoのハーモニーが譜面の表裏のようにピッタリと重なるところがすごい。ライブでは、彼女だけが流れるような汗をかいている。
YouTubeにたくさんの動画がアップされているが、その大半はライブのもの。Kalafinaのライブ動画を聴いて驚くのは、どの動画を聴いても歌の質が高いこと。
動画を見ていると、Keikoはほとんどの歌で微笑みを絶やさない。他の二人が深刻な表情で歌っているのとは対照的。あの低音を出すのは大変だと思うが、そんなそぶりは見せない。Keikoの地声は決して中森明菜のような低音ではない。
カラオケでは、プロ顔負けで歌う人たちがたくさんいる。でも、Kalafinaに関しては、まともにコピーできる人はいない。コピーバンドの「Anifalak」さん以外は。難しいハーモニーで構成されていることと、三人のパートを歌える人を三人集めることができないためだと思う。
Perfumeとの違いは、Kalafinaのメンバーの方が年上だということ。Keikoは今年12月の誕生日が来ると30歳だ。Wakanaはさらに1歳年上。なぜか、Perfumeのメンバーが年上に見える。貫禄?
どちらも管理人の大好きなグループだ。
Perfumeは「あ〜ちゃん」がしゃべりすぎるけれど、Kalafinaは三人ともしゃべれる。「Neverending」のHikaruのパート、「光の旋律」のKeikoのパート、それも含めすべてのパートで映えるWakanaの声。梶浦由記という方は才能があるなぁと思う。浮き沈みの激しいこの世界で着実に良い曲を作り続けている。
Kalafinaの三人が楽しそうに歌っているのを見ると、こちらも楽しく、幸せな気持ちになる。歌だけでなく、視覚的にも心を癒やしてくれる。