横浜の『横浜人形の家』に行ってきました。
「横浜人形の家」はスゴい!
ここには国内外の人形がたくさん展示されています。
館内はフラッシュを使わなければ写真撮影OKです。
美術館の写真撮影を認めない理由って、禁止している側は説明できないようです。これって、今が旬の話題ですね。
10月5日、東京都の小池知事の就任後、初めてとなる都議会一般質問で、自民党の早坂義弘議員が、海外の主要な美術館などで作品の写真撮影が許可されているのに対し、都立美術館や博物館では「原則禁止」としていることに触れ、4年後の東京オリンピック・パラリンピックに向け、「原則解禁」にすべきだと質しました。これに対し小池知事は「私は全然OKだと思っている」と述べ、前向きに取り組む考えを示しました。(NHK NEWS WEB)
そういえば、ルーブルもオルセーもヨーロッパの他の美術館も写真撮影OKなのですよね。
写真撮影を禁止する理由を満足に説明できないくせに、偉そうに「禁止です!」と言う。「撮影には特別な許可」が必要です、という訳の分からないダブルスタンダード。
「撮影に当たって特別な許可を得た」というのはテレビ番組でよく見かけるテロップです。特別に許可を貰い撮影が許された貴重な映像、と言いたいのでしょうが、そもそも何で撮影禁止なのか、なぜ、特別な許可が必要なのか、そもそも特別な許可って何なのか。何に基づいて、誰が、そのような許認可の権限を創設したのか。これについて相手側に説明を求める姿勢が欠如しています。
東京都が美術館・博物館での写真撮影を認めれば、その動きは全国に広がるでしょうね。『早坂議員、Good Job!』。放っておけば、勝手に規則を作って規制し、そのために必要な人員を増やす。公務員のお手本に載せるべき事項です。
さて、『横浜人形の家』の展示物は、それほど期待していなかったのですが、写真撮影ができるということで行って良かったと思いました。
館内でも異彩を放つ平田郷陽の創作人形
展示物の中でも異彩を放つのが人間国宝 平田郷陽(ひらたごうよう)が昭和6年に創った創作人形『粧ひ(よそおい)』。
「命を持った人形」という気がします。
もし、平田郷陽が現在まで生きていたとしたら、作って欲しいのが『女性型ロボット』の皮の部分。
大阪大学教授 石黒浩氏が造った個人の女性をモデルにした人間そっくりなロボットが話題になりました。しかし、「人間そっくり」という評価は、過去のロボットと比較してということであり、石黒教授のロボットが本当に人間そっくりなわけではありません。
平田郷陽氏の『粧ひ(よそおい)』を観て思ったことは、この人形は、人間と人形の中間的な存在であること。人間のようでもあり、人形のようでもある。そして、どちらでもない存在。そんな気がしました。
アンドロイドの顔を作るとき、人間に似せようとすると不自然で不気味なものになるのだそうです。平田郷陽の作品の作り方が役立ちそうな気がします。
この人形はガラスケースの中に入っているので、撮影が難しい。最初の写真は、2枚の写真を合成し、ガラスに反射した背景の映り込みをキャンセルしています。