フェルメールの代表作『真珠の耳飾りの少女』。1665年頃に描かれたとされるこのオリジナルは、当然のことながら、表面はひび割れ、少女の肌はひどい状態です。
ネット上に出回っている画像の多くは、このひび割れが消えるようにレタッチを施したもののようです。
本来、高画質画像を見るとひび割れが見えるはずなのに、これが見えないと言うことは、”ぼかし” により肌の表面をきれいに見せているようです。
前回の坂本龍馬の画像では、ディスプレイスメントマッピングというやり方で肌を合成しましたが、今回も同じやり方を試してみます。「真珠の耳飾りの少女」なのに、肝心の真珠がよく分からないので、でっかい真珠を付けてみました。クリックすると拡大表示できます。
この画像を見ても、何が違うのか分からないと思いますが、実際にはかなり違います。真珠が大きいし・・(笑)。
オリジナルの絵画の表面です。無数のひび割れが見えます。
今回、肌のテクスチャをマッピングしたのが下の画像です。レタッチでツルツルお肌にするのではなく、当時の少女の化粧をしていない、少しシミのある肌を再現したかったので、この手法を使いました。
上の画像の赤い○は、二枚の画像の位置合わせをしてトリミングするための目印です。トリミングの段階でこれを切り取るはずだったのですが、絶妙な位置にあるので、そのまま残しました。