はじめに
NHKのBS1で『COOL JAPAN~発掘!かっこいいニッポン』という番組をやっています。
2018年4月22日(日)に放映された同番組の「外国人が感じた“ニッポン人あるある”」というテーマで、「血液型何型?」などとあいさつ代わりに血液型による性格診断の話をする日本人のことを出演している外国人たちはとても奇妙に感じていることが紹介されていました。
そこで、今回は、なぜ外国人たちが奇妙に感じるのか、その謎に迫ります。「そこかよ」、という声が聞こえてきそうですが、「血液型性格診断」は正しいかなどのお馬鹿な謎解きはしません。理由は読めば分かります。
外国人から見て”クール”じゃなかった血液型性格診断
血液型などプライバシーに関わることを平気で聞く日本人。そもそも自分の血液型を知らないという外国人も数名いました。外国人から見て、他人の血液型を聞いたり、それにより相手の性格判断をする日本人の行為はクールではないようです。
NHKのHPを見ると、以下のように書かれています。
血液型を気にしているか街頭調査。日本人は、相性や性格と結びつけて考える人が多く、血液型ごとの特長が共有されているようだ。一方、外国人は血液型に関心が薄く、およそ6割が自分の血液型を知らなかった。
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[感想トーク]
意識調査の結果、血液型を話題にするのは、日本人は40人中25人、外国人は40人中0人だった。外国人の中にも、日本人に血液型を聞かれて戸惑った経験があると言う人が多かった。海外では血液型より星座占いが盛んなようだ。NHK Cool Japan
外国人から見て、日本人が相手の血液型に興味を示すのが不思議で、不気味に感じているようです。
では、外国人が感じている日本人の奇妙な習慣は、本当に奇妙なのでしょうか。
その答えは、やはり奇妙ですね。おいおい!
でも、以下の記事を読めば、外国人も納得するかも。
血液型性格診断のルーツ
外国人から見て奇異に感じる血液型性格診断。
なぜ、外国人が奇異に感じるのかというと、この診断方法は日本がルーツで、世界的に見て、こんなことをやっているのは日本だけだから。日本のアニメなどの影響で、韓国・台湾でも真似ているようです。
なぜ、日本だけでこの性格診断がはやっているのか。その理由の一つが、この診断方法を最初に提唱したのが日本人だからです。Wikipediaには次のように書かれています。
古川学説は、当時金沢医科大学教授であった古畑種基らに支持され、様々な学問領域の研究者や大日本帝国陸軍からも注目を集めますが、血液型と気質との関連性を証明することに失敗し、結果的には当時の学会で古川学説は否定されました。
その後、1963年から学習研究社の雑誌や百科事典の編集長などを勤めた文筆家の能見正比古(のみ まさひこ、1925年7月18日 – 1981年10月30日)氏が古川学説を研究し、1971年に『血液型でわかる相性』、続いて1973年に『血液型人間学』など一般人向けの著作を発表・出版。これによって血液型性格分類が広く知られることとなりました。
Wikipediaの説明はとてもよく書けていますので、関心のある方はそちらをお読みください。
血液型性格診断は本当に当たるのか、などまじめに研究している人はいないようです。血液型と気質について、久保義郎・三宅由起子氏らの研究がありますが7)、この診断法に否定的な意見が研究者の大勢を占めているように感じます。
血液型と気質との関連性は、現在までのところ証明されていない。これが結論のようです。
しかし、管理人は、研究者の方法論が間違っていると感じました。「まじめに研究している人はいないようです」と書いたのは、研究として成立しないから。
どこかの外国人の英文サイトを閲覧していたら、血液型性格診断が大好きな日本人に対して、ステレオタイプだと批判的な記事を書いていました。たしかにおっしゃるとおりなのですが、本サイトでは、「おまえの方がステレオタイプじゃないの?」という視点で書きたいと思います。
研究の方向がステレオタイプに向いているようなので、全く別のアプローチを考えてみました。
なぜ、日本人だけが『血液型性格診断』という方法を受け入れたのか。その秘密に迫ります。
「血液型」って本当に血液の型のことなの?
「ねぇー、犯人の指紋やたばこの吸い殻から血液型が分かったりするよねー。血液なんてどこにもないのに何で血液型が分かるの? なんで?」
「知らないの?」
皮膚の破片、切った爪からも分かる血液型。私たちが血液型(blood type)と呼んでいるものは本当に血液の型なのでしょうか。そもそも「血液型」という用語により世界の人たちがステレオタイプになっているのではないでしょうか。
これって、人間を構成する”細胞の型”なのではないでしょうか。もしそうであるとすると、血液型(細胞の型)が違えば性格も違うという説もあながち間違っているとばかりは言えない気がします。
Wikipediaに書かれている矮小化された「血液型」の理解ではなく、もっと広い視点で血液型とは何かを考える必要があるように思います。そもそも「血液型」とは何なのか、なぜ存在するのかなど基本的な部分の議論をなおざりにして、血液型と気質との関係は証明されないなどという結論に導こうとする研究姿勢は滑稽です。
管理人が研究方法が間違っていると感じる理由はここにあります。
世界的に見て特殊な血液型バランスの日本人
日本人の血液型で最も多いのがA型。次いで、O型、B型、AB型となります。
この割合は、A:O:B:AB=4:3:2:1。とても美しい数学的比率になっています。世界的に見ると、O型が最も多く、次いで、A型、B型、AB型の順になります。そして、AB型は日本と比べて極端に少ないのです。
「数学的な美(mathematical beauty)」。数学的に美しい比率には意味があります。
「特殊相対性理論(質量とエネルギーの等価性」に関わるアインシュタインの方程式。エネルギーが質量と光の速度の2乗の積と等しいという「質量とエネルギーの等価性」を表す式です。このシンプルな式が原子爆弾の開発につながります。
宇宙の真理は、シンプルで美しい式で表すことができる。
わからないの?
管理人は、この “数学的比率” に意味があるように感じます。あまりにも美しすぎる! 他の国ではこのような配列にはなりません。AB型が極端に少ないからです。
世界的に見て、AB型が最も多い民族はアイヌです。世界と比較して日本人にAB型が多い理由を知るには、縄文時代までさかのぼる必要があるのかも知れません。
日本人の多くが血液型性格診断を受け入れている理由は、それが当たっているからではないでしょうか。少なくとも、日本国内では他の占いよりはよく当たる。
血液型と気質の研究は、最初から結論が見えています。純血のブラジル先住民は 100%O型。統計学を駆使して研究する意味さえない。というか、研究のアプローチが違うのではないか、そう感じます。血液型を信じる人は「ステレオタイプ」という決めつけで研究しているように感じます。しかし、研究者の方がステレオタイプなのは明らかです。この視点で彼らの論文を読むとよく分かると思います。
管理人は、血液型性格診断をある程度信じています。これを無意識に使っているようです。
管理人の血液型はO型ですが、同じO型の人とは気が合い、B型の人は苦手意識があります。これは、相手の血液型を事前に知って思うのではなく、事後に知って、「やはり」、という感じです。管理人に好意的な女性は、たいていA型です。管理人はAB型の人とも気が合います。一番好きなタイプかも知れません。でも、伴侶はA型の人と結ばれました(笑)。
理由は分からないのですが、経験上、こんな感じです。
「人の経験を馬鹿にするな!」 ・・・と「チアダン」の土屋太鳳風に言いましょう!
血液型性格診断をある程度信じている人は、大体こんな感じではないでしょうか。説明することはできないけれど、血液型診断はかなり合っている、と感じている。
「バーナム効果」など、誰かが無責任に現象を説明するために言い出した後付けの理論。どうとでもとれる性格定義に惑わされているのではなく、実際によく当てはまる。だから、”日本では” 根強い人気がある。
これを頭ごなしに否定するのがまさにステレオタイプの人たちです。彼らは、「なぜ日本で」とか、「世界の血液型比率の相違のなぞ」についての関心はまったくないようです。わずかばかりの統計学の知識で問題が解けると思っているらしい。典型的なステレオタイプの研究者です(笑)。
管理人には、心理学と統計学を根拠に自説を主張する人は、ステレオタイプの典型のように映ります。
世界の国々、民族で血液型の構成比率が大きく異なるのは周知のこと。考えるべきは、なぜ、日本だけなのか。そして、4:3:2:1という比率に秘められた意味ではないでしょうか。
そして、日本でのみ普及している血液型診断法は、この日本人特有の血液型比率が影響しているのではないか。
このような視角で考える研究者は皆無のようです。
血液型比率の世界の状況
血液型の分類法は300種類以上ありますが、最も有名なのがABO式分類法で、血液型性格診断はこれに基づいています。
ここで、世界各国の血液型の比率を見ていきましょう。国により血液型の割合が全く違うのが分かると思います。
世界の血液型分布は下図のようになっています。この図で注意すべき点は、図ごとに区分のレンジが異なっていること。
【O型の分布】
出典:”Distribution of Blood Types”
O型は、世界中で最も多く、人間の約63%がそれを共有しています。O型は中南米先住民の中で特に比率が高く、100%に近い部族もあります。また、オーストラリアのアボリジニとケルトを祖先とする西ヨーロッパにおいて比較的高い傾向が見られます。O型が最も少ないのはB型が多い東ヨーロッパと中央アジアです。
【A型の分布】
すべての人類の約21%がA型です。A型が最も多いのは、モンタナの黒人居住者(30〜35%)、オーストラリア原住民(多くのグループは40〜53%)、Northern ScandinaviaのLapps(Saami族)(50~90%)です。Aの対立は明らかに中央および南アメリカインディアンの間では存在しませんでした。
【B型の分布】
B型は、人類の16%が持っている血液型です。
この図から明らかなのは、メキシコ以南の中南米大陸全体がO型の住民で占められていること。この地域は住民の90%以上がO型です。
そして、アメリカもO型の人口がきわめて多いことが分かります。
それでは、日本国内の血液型分布はどうなっているのでしょうか。
日本国内の血液型分布
日本国内の県別の血液型比率を以下に示します。
東日本と西日本で色を変えてみます。ここでは気象用語を用い、東日本(水色)は、関東甲信、北陸、東海、西日本(ピンク)は近畿、中国、四国、九州北部、九州南部、沖縄とします。
このリストを日本人に最も多い血液型であるA型をキーとして降順で並び替えてみます。その結果が以下の図です。
この結果に驚きませんか?
A型が多い県の上位が西日本に集中しています。というか、ほぼすべて西日本。西日本にはA型が多いことが分かります。沖縄がA型が少ない理由も説明できそうです。そして、平均値の所に『東京』があります。東京は地方出身者の “るつぼ” ということがここでも証明されているようでうれしくなります。
血液型比率って変化しないの?
上の結果を見て管理人がとても不思議に思うのは、日本人の血液型の比率が、なぜ数学的に美しい比率なのかということと、それは変化しないのかということです。
ABO式血液型に従えば、A型、O型、B型、AB型の四種類しかありません。さらにこれが遺伝子型で六つの型に分類されます。
この血液型の組み合わせにより、生まれる子供の血液型が決まります。あなたとパートナーの血液型の組み合わせは以下の表のようになり、生まれる子供の血液型の確率も計算できます。
男女の血液型が入れ替わっても同じ結果になることから、実際には、組み合わせはもっと少なくなります。
この表を見て分かることは、同じ血液型同士の父母から生まれる子供は、父母と同じ血液型になる確率が高くなることです。O型の両親から生まれる子供は、100%O型になります。
ここで気になるのがAB型。血液型が同じAB型の夫婦から生まれる子供がAB型となる確率は50%と低いこと。AB型の人が少ない理由もうなずけます。
血液型の構成比率は国により、また、民族により大きく異なります。この比率って変化しないのでしょうか。
実は、変化しないのです。
えっ! と思いますよね。
なぜ、血液型構成比率が変動しないのか。この表からは分かりませんね。
ここで、発想を変えて、どうしたら血液型構成比率を一定に保つようなペアリングをするか。あなたならどうしますか。
この設問の意味するところが分かりますか。
日本において、夫婦の子供の数は、2010年に初めて二人を切り、1.96人になりました。2015年には1.94人となっています。そこで、子供は二人として試算してみます。
もし、男女が同じ血液型の人とだけ結婚したとしたら、O型とAB型の人口が増えそうです。遺伝子型が同じカップルばかりだったとしたら、O型が他の血液型を駆逐していきます。すごい勢いでO型が増加します。(気質と血液型の研究をするのならこの切り口だろうと管理人は思うのですが。)
A型とAB型の夫婦から生まれる子供の血液型は、A型が50%、B型が50%です。最初の子供がA型だからといって、次に生まれる子供がB型になる確率が高くなるわけではありません。
なぜ、血液型構成比率が変化しないのか?
神が決めた血液型比率
血液型比率は、一度決まると、それが未来永劫続くらしい。これを数学的に計算した人がいます。「mattyuuの数学ネタ集」8) というサイトで、血液型比率は変化しないことを数学的に証明しています。
次世代の血液型を決める関数を導き、シミュレーションしています。まさに数学の醍醐味です。
管理人には、計算式がさっぱり理解できないのですが、数学が得意な方は計算してみてください。
この計算をした「mattyuuの数学ネタ集」サイトの管理人の日曜数学者 tsujimotterさん(辻順平博士)は、数世代にわたり時間が経過するうちに、一定の比率に収束していくのではと予測していたようです。ところが、計算結果からは、たった一回で血液型構成比率が決定するということが分かりました。
つまり、日本人の持つ数学的に美しい血液型比率は、大昔に決まっていたのです。大昔とは、弥生時代末期でしょうか。
一度決まった比率は変化しない。各国の血液型比率、民族ごとの血液型比率は、変化しないのです。
もちろん、計算上の前提条件があり、現実には比率は多少変化します。そんなことは当たり前のことです。
すると、余計に、日本人の血液型構成比率が気になります。4:3:2:1。
これは、神が決めたのか?
日本人が血液型性格診断を受け入れているという現状は、この特殊な血液型比率と関係があるのかも知れません。もしこれが、7:1:1:1だったなら、血液型性格診断を信じる日本人はいなかったでしょう。日本人がこの診断法を信じる理由の一つに「日本人はAB型が多い」ことが挙げられるでしょう。適正な構成比率だからこそ信じる。
AB型が極端に少ない外国って、まるで、「大凶」のない “おみくじ” のようなものです。「大凶」があるからこそ “おみくじ” が成立する。
ちなみに、「ハジコレ」というサイトには『実際におみくじの割合を調べてみると、平均的には大吉22、中吉7、小吉12、吉25、末吉14、凶11%程度が平均です。』と書いてあります。これって、合計が100%になりませんね。この数値を引用しているまとめサイトもありましたが、信頼性のない値です。これは他人の情報をコピーする過程で抜け落ちた情報があるから起きる現象です。元情報には「その他 約7.1%」があり、この「その他」の内訳は「半吉」、「末小吉」、「小凶」、「半凶」、「末凶」、「大凶」、「平」、「吉凶未分」、「吉凶相交」などが含まれます。ただし、この割合を誰がどうやって調べたのか、出典を掲載しているサイトは皆無です。常識的に考えると、神社の数から考えてもそのような調査は不可能でしょう。
世界の文化が「過去の文化を上書き」し発展してきたのに対し、日本では、重層構造という特殊な文化を築いてきました。たとえば、漢字の読みは、中国の古典の読みを、しかも、呉、漢、唐など異なった時代の読みを今に伝えています。日本人だけが、中国の古典読みを普通に使っている。現在の中国では、特殊な教育を受けた人だけが知っている古代の漢字の読み方を日本人は小学校から学んでいます。
スマホが全盛の時代、ガラケーが駆逐されないのも同じような仕組みなのかも知れません。
計算式の前提条件の一つが、「結婚相手は血液型で選ばない」。血液型性格診断を受け入れる日本人は、結婚相手を選ぶ際に血液型を意識するようになると、神が決めた日本人の血液型割合を壊すことになるかも知れません。
血液型性格診断法は、日本人を破滅に導く禁断の果実だった!?
血液型性格診断よりもおもしろい血液型の地域性
世界の血液型分布について、もう少し詳細に見てみましょう。
下の表は世界102の国と地域のABO式血液型比率を示しています(出典:Wikipedia。A型をキーに降順で並べ替え)。
この表でも、日本人の血液型比率は、A:O:B:AB=4:3:2:1になっています。このような血液型比率の国は世界中どこにもありません。
日本人の血液型比率に最も近いのがハンガリーで、A:O:B:AB=40:32:19:9 です。これ以外の国は全く違います。
出典:Wikipedia, ABO and Rh blood type distribution by country (population averages) より作成
上で示した世界の血液型分布図(【O型の分布】)を見て奇妙に感じたのが、中南米のすべての国でO型が90%近くいる。しかし、下の表を見ると、90%ではないことが分かりますが、中南米には圧倒的にO型が多いのは間違いありません。
O型をキーに降順に並び替え。10)
中南米では、メスチソと呼ばれるスペイン人と先住民との混血が人口の大半を占めています。ところが、スペイン人の血液型比率は中南米の住民とは全く異なっています。
やはり、一度決まった血液型比率は、大規模な混血が起きてさえほとんど影響されないのかも。
ここで面白いのがブラジル人の血液型比率です。なんと、スペインと完全に一致しているのです。完全一致する例として、他に、イギリスとオランダ、カナダとイタリアがあります。完全一致はこの3例だけです。
ブラジルはポルトガルの植民地でした。ところが、ブラジルは、初期のポルトガル人、先住民、アフリカから連れてこられた奴隷が混血し、後にイタリア、アジアなど様々な国から移民を受け入れたため○○系という区分はもはやできないようです。スペイン系が75%、その他欧州系20%、先住民系5%という情報を公開しているサイトもありますが、これは間違いです。World FactBookには、白人系47.7パーセント、ムラート(白人と黒人の混血)43.1パーセント、黒人7.6%、アジア人1.1%、先住民0.4%(2008年EST) と書かれていますが、白人系の内訳は不明です。
ポルトガルとスペインを見ると、陸続きの隣の国なのに、血液型比率は全く異なります。これが普通です
イタリアとカナダの完全一致の理由はよく分かりません。ブラジルにはイタリア系移民も多いらしく、ブラジルとイタリアの比率が近いのはこの影響も考えられます。
外国人は日本の血液型性格診断をなぜ奇異に感じるのか?
外国人が日本の血液型性格診断を奇異に感じる理由としては、血液型で性格が分かるはずがないという思い込みを挙げることができます。
血液型に関心がないとか、プライバシーの問題とかいう意見は、耐震設計に関心がない、と同じレベルの話ではないでしょうか。
日本人は血液型に関心があるため、○○型の血液が不足しています、というアナウンスがあれば、輸血しようと考える人も多くいるでしょう。
自分の血液型も知らないと豪語する外国人って、本当に正論を述べているのでしょうか。そのような外国人は、献血など考えたこともないのでしょうね。
管理人には、自分の国には地震がほとんどないから耐震設計など関心がない、という意見と同じに聞こえます。血液型についての関心がない国で育ったからそれに関心がないのは当たり前のこと。結局、関心がないのです。
日本の血液型性格診断の信憑性はともかくとして、血液型に関心を持つことは決して悪いことだとは思いません。
外国人がクールじゃないと感じる日本人のくせや習慣は、必ずしも直すべきものではないかも知れません。
外国の献血事情についての情報が全く見つからない。見つかるのは、赤十字社がどうやったらもっと血を集められるか、という内容ばかりです。一回の採血量を増やすための調査が進められている。
自分の血液型も知らない外国人が献血に関心を持つはずもありません。
血液(型)に関心を持つ日本人をドラキュラみたいで気味悪いと主張する外国人がいましたが、彼らの方がクールじゃない。
「血液型性格診断」が世界のスタンダードになる日が来るかも知れません。「こねーよ!」
おわりに
この記事は、「こだわってみる」というカテゴリーで書いています。もともと、「謎の解明」などするつもりもなかったので、このカテで書き始めたのですが、結構、おもしろい内容になった気がします。
管理人がこの記事を書き始めたのは、世界で血液型の構成比率が違うのに、そのことを完全に無視して血液型性格診断についての研究、批判が行われていることに違和感を覚えたからでした。
血液型性格診断を信じる人をステレオタイプと決めつける研究者の姿勢にとても違和感を覚えました。
統計学を駆使し、ビッグ・フアイブで検定しようなど、研究のアプローチ自体に問題があるのではないかと思いました。臨死体験者の語る天国の存在の証明と同じような感じです。
血液型の比率は世界各国バラバラです。そして、O型だけの部族もいるし、特定の血液型が極端に多い人種もいます。血液型と気質の研究をしようとするのであれば、その前提として、『日本人』の血液型比率について調べなければ話になりません。
そこで管理人が着目したのが、世界の血液型。そして、(数学的に)美しすぎる日本人の血液型比率でした。そして、その比率が変化するのか?
本当は、4:3:2:1の謎を追究したかったのですが、今回はこれで終わりにします。
この比率の謎は、日本人のルーツを追う時に役立ちそうなツールだと思います。
(この記事は二ヶ月ほど前にアップしたのですが、書きかけ状態で放置していたので今回最後まで書き、再アップしました)
参考:
1) 「血液型の国際比較」
2) 「芸能人・有名人の血液型」
3) “Distribution of Blood Types”
4) 「都道府県別の血液型分布」
5) 「国別・人種別血液型シェア」
6) 「都道府県別の血液型分布」
7) 「血液型と性格の関連についての調査的研究」、久保 義郎・三宅由起子、吉備国際大学研究紀要第21号,93−100、2011
8) 「血液型の割合に感じる神の意思」、「mattyuuの数学ネタ集」、2017-12-03
9) 「赤ちゃんの血液型の確率 」、casio計算サイト
10) “Blood type distribution by country“, Wikipedia