「般若心経」。お年寄りが唱えていたのが耳に残っているお経です。
短いお経。数えてみると278文字あります。このうち、「仏説」の部分は、真言宗のみが使っているようです。
仏説摩訶般若波羅蜜多心経 |
観自在菩薩行深般若波羅蜜多 |
時照見五蘊皆空度一切苦厄 |
舎利子色不異空空不異色色即是 |
空空即是色受想行識亦復如是 |
舎利子是諸法空相不生不滅不垢不浄 |
不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳 |
鼻舌身意無色声香味触法無眼界乃至 |
無意識界無無明亦無無明尽乃至無老死亦 |
無老死尽無苦集滅道無智亦無得以 |
無所得故菩提薩埵依般若波羅蜜多 |
故心無罣礙無罣礙故無有恐怖遠離一切顛倒 |
夢想究竟涅槃三世諸仏依般若波羅蜜多 |
故得阿耨多羅三藐三菩提故知般若波羅蜜多 |
是大神呪是大明呪是無上呪是無等等呪 |
能除一切苦真実不虚故説般若波羅蜜多 |
呪即説呪曰羯諦羯諦波羅羯諦波羅僧羯諦 |
菩提薩婆訶般若心経 |
お経は、サンスクリット語で書かれた「音」を中国語(漢字)の「音」に変換したものです。
サンスクリット語の文字は表音文字なので、文字自体に意味はありません。「音」を「音」に変換しただけなので、中国語(漢字)の「音」にこそ意味があるものの、その漢字自体の持つ「表意文字」とは無関係です。
しかし、翻訳者の人たちは、少しでも「音」に意味を持たせようと、苦労して翻訳した結果できあがったのが、詠みの音はサンスクリット語、意味は表意文字としての中国語、というスーパー翻訳お経です。
本当にそんな翻訳などできるのでしょうか。
「できると言うのなら、貴方がやって見せて」、という考えが浮かびます。
日本に伝わっている「般若心経」はサンスクリット語の音を中国語風の音に変換し、さらにそれを表意文字としての漢字に当てはめたものです。何重にもフィルターがかかっており、普通の人には意味不明なお経です。だから良いのかも。
上で書いたように、般若心経は278文字しかありません。最初の一行はタイトルのようなものなので、中身は二行目から。
ふと、「いろは歌」を思い出しました。
いろは歌(いろはうた)とは、仮名文字を重複させず使って作られた47字の誦文。七五調の韻文で、作者は不明だが10世紀末から11世紀半ばの間に成立したとされる。
Wikipedia、「いろは歌」
いろは歌は、日本語の47文字すべてを使い、重複なしに歌にした驚異的な作品です。
昔は、小学校の手習いで、「いろはにほへと」と習ったそうですが、実は「色は匂へど 散りぬるを・・・」と歌になっている。
この歌の美しい調べは、日本人の心に染みます。戦後の小学校教育では習わないので、最近の人は知らないのでしょうが、なんとももったいない話しです。じじいの管理人ですら学校では習わなかったのですから、いろは歌を言える人は少なくなっているのでしょうね。
般若心経百万遍の読誦
「般若心経」を百万遍の読誦すれば、何か良いことがあるらしい。
そもそも、「空」の思想を解く「般若心経」にそんな現世御利益を求める時点で、仏典を全く理解していないと批判を浴びそうです。そんなことを提唱している組織・団体の質が問われそうですが。
御利益があるのかないのか分からない。その話はどこから来ているのかも分からない。百万遍唱えて、何も変わらなければ無駄骨に終わる。あぁ、なんて実利主義的な発想なのだろうか。
ところで、せっかくなので、試してみたいと思います。自分で試すと、何の御利益もなかったときに空しいのですが、多くの人に手伝ってもらえればできるかもしれません。
しかし、百万回唱えるなんて無理なので、最初から諦めます。そうだ! YouTubeでAIアバターに唱えてもらえば良い! アクセス数が100万回を超えれば何かが変わるかも?
というわけで作りました。