訪日外国人が見ている日本のバラエティ番組の動画はどうやって閲覧しているの?

 2019年9月16日放映のテレビ東京『YOUは何しに日本へ?』で、大阪の「居酒屋とよ」を訪れるフィリピンから来た女性に密着取材するシーンがありました。彼女は世界中を回り、ローカルフードを食べ歩く旅をしていて、日本で11カ国目なのだそうです。

 管理人が気になったのは、このフィリピンの女性がどうやって大阪の「居酒屋とよ」のことを知ったのかということ。日本人でさえ知らないニッチな情報を外国人観光客が知っていると驚きますし、その情報をどうやって入手したのかが気になります。

 彼女は「Netflix」の「ストリートグルメを求めて 日本 大阪」を見て「居酒屋とよ」を知ったと言っていました。

 では、その動画を観てみたい。ところが「Netflix」に登録しないとこれを見ることができない。そもそも「Netflix」って何だろう?

「Netflix」とは

 調べてみると、Netflix(ネットフリックス)は、アメリカ合衆国のオンラインDVDレンタル及び映像ストリーミング配信事業会社なのだそうです。管理人はこの名前を初めて聞きましたが、動画配信会社としては超有名のようです。

 Wikipediaには「2017年12月の時点で190ヵ国以上で配信事業を展開し、2018年の売上は157億ドル(1.57兆円)、契約者数は世界で1億2500万人。本社はカリフォルニア州ロスガトスに置かれている。10万種類、延べ4200万枚のDVDを保有し、レンタル向けに1,600万人の顧客を得ている。また、ストリーミング配信では既存のコンテンツに加え、独占配信やオリジナル作品も扱っている。アメリカ、オランダ、ブラジル、インド、日本、韓国にオフィスを構える」と書かれていました。

 売上157億ドルは凄い!

 動画配信会社としては、Hulu、Amazonプライム・ビデオは知っていたけど、Netflixは知らなかった。

 そこで、30日間無料体験に登録して視聴しました。「ストリートグルメを求めて」はNetflixオリジナルの番組で、映像がとにかく美しく番組内容も落ち着いた作りで、映画ドキュメンタリーのプロが制作した番組だと一目で分かるような作り込みを感じます。こりゃ、この店に行ってみたくなる気持ちも分かります。「ストリートグルメを求めて」シーズン1のひとつの番組として作られたもののようです。


 Image: Netflix、ストリートグルメを求めて 日本 大阪

 Netflixは高画質の動画を配信していて、他の動画も観てみたのですが、ここで疑問が。

 「10万種類、延べ4200万枚のDVD」を所有している??? これにどうやってアクセスするの? Netflixの画面からはアクセスできない。見れるのは50タイトル程度。シリーズ物の映画も一部しか閲覧できない。ホームページにある検索も使い物にならない。「ストリートグルメを求めて」を探すのにも苦労しました。

 現代の我々は、映画やドラマを観ているほど暇ではない。情報があふれる現代、このようなサービスのニーズって本当に高いのでしょうか? パソコンで映画を見ても迫力がないし。

『YOUは何しに日本へ?』を見ている外国人はどうやって視聴しているのか

 空港でインタビューする外国人観光客の何人かは、『YOUは何しに日本へ?』を見ていると話していました。でも、どうやって。

 日本に住んでいるとか、日本の友人から番組録画したものを送ってもらったとかではなく、外国で簡単に視聴できているらしい。

 たぶん、YouTubeで見ているのでしょう。テレビ東京はYouTubeに「テレビ東京公式 TV TOKYO」という公式チャンネルを持っていて、番組の一部を公開しています。チャンネル登録者数は 68.7万人。結構な数ですね。

 テレビ未公開の配信オリジナルコンテンツを配信しているようなので、毎週テレビでこの番組を観ている人でもYouTube版は見たことがないでしょう。

 ここで配信しているのは 42本の動画のみ。それも番組の一部です。しかも、あまり面白くない。空港で「YOUは何しに日本へ」を見ていると答えた外国人は、このYouTube版ではないものを見ているように思うのですが・・・。

 ここで、YouTube版を見ていると仮定すると、外国人はこの番組をどうやって見ているのだろう? 番組は当然、日本語です。YouTubeの字幕表示機能で、字幕を自動生成して英語の字幕表示もできるのですが、翻訳精度が悪く、とても使えないと思います。不思議です。やはり、YouTubeではないかも。

 テレビ東京が配信する「ネットもテレ東」でもYouTubeと同じものを閲覧できますが、英語表示にはできません。外国人が閲覧しているとは思えない。

 英語バージョンがないか探すと、ありました。それが、BS TV Tokyoのホームページ英語版。


 Source: BS TV Tokyo

 番組内容が英語で紹介されています。これは面白そう。ただし、動画は見れない。一部の動画は観ることができますが、それはYouTubeにリンクされており、YouTube上での視聴となります。

 さらに見たい場合は、「Paravi」で見るしかない。

 日本のテレビ番組、バラエティなら有料の「Paravi」で閲覧可能です。しかし、Paraviは日本のインターネットテレビサービスなので、外国人がお金を支払ってまで登録し閲覧しているとは考えにくい。しかも、「YOUは何しに日本へ」はParaviの独占配信コンテンツなので、Paravi以外の配信サービスでは閲覧できないはず。「GYAO!」なら見れるようですが。

 ちなみに、『YOUは何しに日本へ?』と英語で尋ねるときは、”What brings you to Japan?” という聞き方がよいようです。

  ”Why did you come to Japan?” という聞き方は、冷たい聞き方だと相手に思われる恐れがあるそうです。「おまえ、何しに日本に来たんだよぉー」みたいな。言い方にもよるでしょうが。ネット上にはこの点を指摘している記事がたくさんありますが、テレビ東京は意に介さずのようで、ホームページでも、”Why did you come to Japan?” を使っていますね。さすがは英語を話せるディレクターが一人もいないという珍しいテレビ局だけのことはあります。

 外国人がよく使っているFacebook。『YOUは何しに日本へ?』のFacebookはあるにはあるのですが、全然更新していない。最終投稿は2018年4月24日なので、テレ東がFacebookを放置しているようです。

訪日外国人観光客の情報収集は「Reddit」

 外国で人気の『Reddit』。これを読むと、この番組がいかに外国人に知られているかが分かります。

 なるほど。外国人観光客は、ここで情報を得ていたのか。やっと納得できる解答にたどり着いた気がします。

 「Reddit」は米国版2チャンネルのような巨大掲示板で、爆発的にユーザーが増えているようです。テレ東はFacebookを放置している理由はここにあるのかも。既にFacebookの時代は過ぎ去り、最新の情報やトレンドを知るには「Reddit」の投稿記事が役立つということなのかも知れません。

訪日外国人が使う観光案内サイト

 以前から不思議に思っていたのですが、日本の観光地についてやたらと詳しい外国人がいます。彼らはどのサイトから情報を得ているのでしょうか。

 これを調べようとしても、ネットで出てくるのはほとんどが「紐付きサイト」。どこかの企業が開発したアプリを紹介するサイトです。そのようなサイトに限って、ビッグデータだとか、インバウンドだとか、最新の情報であるかの如く紹介しますが、そもそも10分で書ける内容なので、信頼性を見透かされてしまいます。

 外国人観光客の目線でいろいろ調べていくと、「Japan Talk」というサイトにたどり着きました。このサイトは凄い!

 John Spaceyというカナダ人の方が始められたサイトのようです。


 Image: Japan Talk

 この「Japan Talk」というサイトの凄いところは、内容がとてつもなく充実していること。一朝一夕で作れるようなサイトではありません。2003年に開設したサイトのようです。

 さらに、一般のサイトで見かけるような広告だらけの紐付きとは異なり、「Japan Talk」には広告がベタベタとは貼られていません(googleアドセンスは貼られています)。それゆえ、書かれている内容に対する信頼度が俄然アップします。

 記事執筆者の気持ちや考えを読者に伝えるのではなく、事実をそのまま伝え、判断は読者に任せるという編集姿勢のようです。紹介されているテーマ、内容に関心があれば、自分でもっと調べたら、という考え方なのでしょう。余計なリンクは貼られていない。

 結局のところ、”Journalistic Integrity” をどう考えているのかということなのかも知れません。「Japan Talk」はこれについて、Aboutのページで明記しています。関心のある方はお読み下さい。

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